2013-08-01

新鮮な大羽イワシの姿寿司、いらない調理器具

昨日のおっさんひとり飯は・・・。

昨日のおっさんひとり飯 イワシ姿寿司

イワシの姿寿司。
それに梅とトトロ昆布の吸物、オクラのおろし和え、納豆の冷奴。



魚屋へ行ったら活きのいい大羽イワシが並んでいた。

大羽イワシ

サンマかと思うような大きなもので、今はイワシが旬なのだ。

大きな活きのいいイワシを食べるなら、やはり何といっても姿寿司。
姿寿司は、作るのに時間はかかるが手間はそれ程のこともなく、
一人分原価300円ほどで最高のごちそうが出来上がる。



イワシは水でよく洗って指でウロコを取り、包丁で頭を落として腹を割き、
ワタをかき出したら手開きにする。

イワシ姿寿司の作り方(1)

両手の親指を背骨と肉の間にさし込み、背骨の上を滑らせるようにしながら
背骨と肉を外していく。


背骨の両側の肉が外れたら、背骨を摘むようにしながら背骨の下の肉を
外していき、尾びれの所で捻りちぎる。

イワシ姿寿司の作り方(2)



さらに昨日はイワシが大きかったから、腹骨も削ぎ取ることにした。

イワシ姿寿司の作り方(3)

包丁を腹骨の角度に合わせ、腹骨の下を引きながら切る。


丁寧に洗って血やワタの残りを取りのぞき、水気をよく拭きとって、
両面に塩を振る。

イワシ姿寿司の作り方(4)

皿に入れてラップをし、冷蔵庫に1~2時間おく。

この塩漬けをする時間は、1時間以上5時間以下という感じで、
それ程厳密に考えず、自分の都合に合わせてしまってかまわない。


塩漬けをしたら、水でサッと洗って水気をよく拭きとり、酢に漬ける。

イワシ姿寿司の作り方(5)

ジップロックに出しコブとイワシを入れ、小さじ1杯程度の砂糖を溶かしこんだ
酢を入れる。

冷蔵庫において、30分~1時間。
この漬け時間は、漬け過ぎると酸っぱくなり過ぎるので、
きちんと時計を見る必要がある。



イワシを酢に漬けている間に寿司めしを用意する。

イワシ姿寿司の作り方(6)

一人分なら、1合の米を出しコブを入れて普通に炊き、半分は冷凍し、
残りの1/2合分を使うので丁度いい。
出しコブを入れて炊いたご飯は、後からお粥にすると大変うまい。

1/2合のご飯に、酢小さじ2に砂糖小さじ1、塩小さじ1/4をよく溶かした
寿司酢を加え、しゃもじで横に切るようにしながらよく混ぜる。
この時扇風機で風を当てると、寿司めしにツヤが出るようになる。


まな板の上にラップを広げ、酢を拭きとったイワシを置き、
上に細く切った大葉と指で捻りつぶしたゴマを散らす。

イワシ姿寿司の作り方(7)

昨日はラップの下に巻きすを敷いたが、
巻きすがなければラップだけでもそこそこ上手くいく。


上に少し冷ました寿司めしをのせ、ラップ(と巻きす)で包んでよく押し固める。

イワシ姿寿司の作り方(8)

巻きすなら丸く形を整えるが、ラップの場合は四角くするようにするとやりやすい。


押し固めたら2~3時間、ラップに入れたまま常温で寝かせ、味をなじませる。

イワシ姿寿司の作り方(9)

水で濡らした包丁で、一口大に切る。


味はもう付いているから、そのまま食べても十分おいしい。

イワシ姿寿司

もし味を変えたければ、ショウガぽん酢醤油につける。


作るのに時間はかかるが、時間をかけただけの事はある。

イワシ姿寿司

日本酒には最高のアテになる。



それからオクラのおろし和え。

オクラのおろし和え

これは檀一雄レシピなのだが、簡単に出来ながら大変うまく、
ぼくもしょっちゅうやっている。


1~2分塩ゆでしたオクラを小口に切り、軽く汁をしぼった大根おろしと
混ぜ合わせる。

オクラおろし和えの作り方

この時「これでもか」という位よく混ぜて、オクラの粘り気を
大根に移すのがポイントだ。

冷蔵庫に入れて冷やし、冷えたらちりめんじゃこ(しらす干し)を加えて
さらに混ぜ、ポン酢醤油をかけて食べる。
大根おろしが粘って、ちょっと山芋のような食べ応えになるのがたまらない。



納豆の冷奴。

納豆の冷奴

これはツイッターで、やっている人を見てやるようになったのだが、
意外といえば意外な取りあわせだけれども、ちょっと「豆腐の味噌汁」にも
似た味で、まさに王道、安定のうまさだ。



ツイッターで、
「使っている調理器具などを紹介してくれないか」
とリクエストを受けた。
これはこれまでもたまにやっているし、本にも少し書いてあるのだが、
それらを見ていない人もいる訳だから、また書くことに意義はあるのだと思う。

これから「自炊を始めよう」と思い、調理器具を揃える場合、
まず大事なことは、
「何を買わないか」
を考えることだと思う。
調理器具は様々なものがあるから、それらをひと通り揃えてしまうと、
ただでさえも狭いワンルームのキッチンがますます狭くなり、
身動きが取れないことになる。



まず絶対に要らないと思うものは、「電子レンジ」だ。
これはぼくは、何のために使うのかが分からない。

「冷凍しておいたご飯を解凍するため」と思うかもしれないが、
電子レンジで解凍したご飯ほど不味いものはないのであって、
それよりは、冷凍ご飯をそのまま水に入れて煮て、
お粥にした方がよっぽどいい。

「冷めたおかずを温めるため」とも思うかもしれないが、
これもご飯と同様、電子レンジで温めると不味くなり、
常温や、冷たいまま食べたほうが明らかにうまい。



それから要らないと思うものは、炊飯器。
ご飯は鍋で、大した手間もかからず美味しく炊ける。

よっぽど毎日ご飯を炊きたいのなら、買ってもいいかもしれないが、
そうでなければ、あんな場所食いの物は必要ない。

それにご飯を炊飯器で炊くようになると、ご飯の炊き方が分からなくなる。
ご飯を自分で火加減をして炊けば、そこからさらに、
お粥やら炊き込みご飯やらパエリアやら、広がっていく世界があるが、
炊飯器に任せてしまえば、それで終わり、それ以上のことはない。

炊飯器は昔は、貧しい日本にとっては「カッコイイ」ものだったのだと思う。
でも今は、炊飯器など持たない方が、よほどカッコイイのではないだろうか。



その他にも色々要らないものはあり、まずはヤカン。
なぜ湯を鍋で沸かしてはいけないのかが分からない。

それからボウル。
丼でも器でも、鍋でも、代わりになるものはいくらでもある。

土鍋も要らない。
ぼくは土鍋を買ってしまっているから使う事もあるが、
ご飯は普通の片手鍋でおいしく炊けるし、
もし鍋物をやりたいと思えば、フライパンで十分できる。

言うまでもないと思うが、中華鍋ももちろん要らない。



調理器具を初めて揃えようとする場合、
まずは上にあげたものは買わないで、やってみるのがいいと思う。
やっているうちにどうしても、「必要だ」「欲しい」となれば、
その時初めて買うのがいい。



「おっさんも鍋が好きだしね。」

チェブラーシカのチェブ夫

そうなんだ、鍋は要らないと分かっていても、つい買ってしまうんだ。