昨日は「白身魚の炊き込みご飯は何でもうまいに違いない」と思い付き、
魚屋でスズキを買ってきた。
油揚げ、ゴボウと一緒に炊き込んだら、これが予想通り、大変うまかったのである。
魚の炊き込みご飯はこれまで、鯛あらは何度も使っているし、
ハモの炊き込みご飯もうまかった。
しかし考えてみたら、これは何も鯛やハモに限らず、
白身魚なら何でもうまいはずである。
そこで昨日は魚屋で、スズキの切り身を買ってきた。
スズキは淡白な味で、臭みもほとんどない。
スズキは一つまみ(小さじ1/2くらい)の塩を両面にふり、
軽く焦げ目がつく程度に焼く。
臭みを取るのが目的で、あとできちんと火を通すのだから、
焼き加減はあまり気にしなくてもいい。
ゴボウはたわしで泥を落とし、ささがきにして水に晒しておく。
水に晒すのは、ゴボウのアクを抜くこともあるが、
ゴボウに残った泥を落とすことも大きい。
米1カップは研ぎ、ザルに上げておく。
炊き込みご飯の場合、一旦ザルに上げて米の表面を乾かした方が、
芯が残る可能性が減る。
30分くらい上げておくのが理想だが、5分くらいでも問題ない。
あとは鍋に5センチ角くらいの出しコブを敷き、米とゴボウ、
細く刻んだ油揚げを入れ、焼いたスズキを上にのせる。
水1カップ、酒とみりん、うすくち醤油を大さじ1ずつ入れ、中火にかける。
湯気が勢いよく吹き出してきたら弱火にし、10分炊いて、
土鍋の場合はそこで火を止め10分蒸らす。
金属の鍋なら消えるギリギリの火加減にして5分蒸らし、
火を止めてさらに5分蒸らす。
金属製の鍋は温度がすぐに下がってしまうから、火をつけて蒸らさないと
ご飯がふっくら仕上がらない。
炊き込みご飯は、フタを開ける時が楽しみ。
スズキとゴボウのいい香りがする。
細く刻んだ大葉と捻りつぶしたゴマをかける。
ほんのりとしたスズキの淡い風味がご飯にしみて、
半分残しておくつもりだったが全部ペロリと平らげてしまった。
あとはオクラととろろ昆布の吸物。
削りぶしととろろ昆布、薄い小口に刻んだオクラ、焼き麩に醤油をお椀に入れ、
お湯を注ぐだけという手軽さながら、
オクラととろろ昆布が粘り合ってしみじみうまい。
「昨日はずいぶん酔っぱらってたね。」
スピナーズで飲み過ぎたから、料理したのも食べたのも、半分記憶がないんだよ。