2013-06-25

塩を入れない豆アジの南蛮漬けフレッシュトマト入り

昨日のおっさんひとり飯は・・・。

塩を入れない豆アジの南蛮漬けフレッシュトマト入り

塩を入れない豆アジの南蛮漬けフレッシュトマト入り。






仕事を終え、京都四条大宮のバー「スピナーズ」へ行くと、
カウンターに桐島かれん似の女性がいた。

以前はスピナーズでよく一緒になった桐島かれん似の女性だが、
最近はすれ違いで、顔を合わせるのは久しぶりだった。

「こっちに座っていっしょに話そ。」

ぼくは桐島かれんの隣に座り、
生ビールを注文した。



「彼女さんとはどうなの?」

桐島かれんは、彼女とぼくが出会ったころからスピナーズに居合わせ、
事情を詳しく知っている。

ぼくは彼女が、用事で東京へ帰っていることを説明した。

「会えないからって、浮気しちゃダメよ。」

「分かってますよ。
ぼくは真面目にやってるよな、コウイチ君。」

ぼくは一緒に話を聞いていた、バーテンのコウイチ君に話を振った。

「いや、分かりませんよ。
ぼくは高野さんがスピナーズ以外の場所で、
何をしているかまでは知りませんからね・・・」



桐島かれんとの会話は、やがて料理の話になった。

桐島かれんから料理についての話を聞くと、
「さすが京都の人らしく、料理の仕方が繊細だ」
と、ぼくはいつも思う。

「今日は豆アジを買ったので、南蛮漬けにしようと思うんですが、
桐島さんは南蛮漬け、どういう風に作りますか?」

桐島かれんは、南蛮漬けの作り方を説明する。

「豆アジのエラとワタを取って、片栗粉をふって・・・」

(塩コショウはしないのか?)
ぼくは不思議になって聞いてみた。

「私、南蛮漬けには、塩は使わないのよ。
漬け汁にも、塩や醤油は入れないよ・・・」



(塩をまったく使わないとは、
さすが桐島かれんらしいこだわりだ・・・)

ぼくは感心し、どんな味がするのか、早速ためしてみることにした。






豆アジは、指でエラとワタを取る。

塩を入れない豆アジの南蛮漬けフレッシュトマト入りの作り方(1)

洗って水気をふき取り、片栗粉をまぶす。



酢に味を見ながら砂糖を溶かし、ゴマ油と輪切り唐辛子少々を入れる。

塩を入れない豆アジの南蛮漬けフレッシュトマト入りの作り方(2)

ここに玉ねぎとピーマン、セロリ、そしてトマトのうす切りをひたしておく。

トマトはやはりスピナーズで、松下奈緒似の女性からもらったので、
南蛮漬けには普通は入れないと思ったが、せっかくだからと入れてみた。



フライパンにサラダ油を1センチ高さくらいに入れて、弱めの火にかけ、
豆アジを途中で表裏を返して、じっくりと揚げる。

塩を入れない豆アジの南蛮漬けフレッシュトマト入りの作り方(3)

じっくり揚げると、骨までやわらかくなる。



揚げた豆アジの油を切り、野菜をひたしておいた甘酢に漬ける。

塩を入れない豆アジの南蛮漬けフレッシュトマト入りの作り方(4)

10分ほど漬ければとりあえず食べられるようになるが、
2~3日でも、漬ければ漬けるだけやわらかくなる。



たしかに塩を入れなくても、酢の酸味があるから、
味は足りないところがない。

塩を入れない豆アジの南蛮漬けフレッシュトマト入り

むしろ塩を入れないほうが、やさしく、すっきりとした味になる。

トマトも、入れたのは大正解だとぼくは思った。



あとは梅干しととろろ昆布のにゅうめん。

梅干しととろろ昆布のにゅうめん

お椀にゆでて水で洗い、熱湯で温めたそうめんと、
削りぶし、とろろ昆布、梅干し、青ねぎを入れ、
熱湯を注いでうすくち醤油で味をつける。



みょうがと大葉の冷奴。

みょうがと大葉の冷奴

おろしショウガと削りぶし、ポン酢醤油。



農家のおばさんから買った、赤カブのぬか漬け。

赤カブのぬか漬け







スピナーズで桐島かれんと飲んでいたら、
松下奈緒似の女性が来て、
ぼくの、桐島かれんとは反対側の隣りに座った。

桐島かれんとの料理の話はひとしきり終わり、
話題は7月6日三条会商店街七夕祭りでの、ぼくの演奏の話になった。

ぼくは当日の衣装について、
桐島かれんと松下奈緒に相談してみた。

「加トちゃん風の、ハゲヅラにちょびヒゲ、
腹巻にサルマタでやろうと思うんですが・・・」

聞いた途端に、桐島かれんと松下奈緒は、嫌そうな顔をした。

「それ絶対、ドン引きされるよ・・・」

七夕祭りで一番多いのは、桐島かれんや松下奈緒と同世代、
30代後半の家族連れのはずだ。

小さな子供は加トちゃんなど知らないし、
お母さんも、加トちゃんの衣装をいいと思うとは思えない・・・。

「私、高野さんがドン引きされて、
一人ぼっちになっているのを見たくない・・・」

桐島かれんは、憐れむような顔でぼくを見る。

変に衣装などに凝るよりは、
ぼくがいつも着ているような、
自然な服装でやったほうがいいと言う。



「こういうことは、女性が言うのがまちがいないね。」

チェブラーシカのチェブ夫

加トちゃんの衣装はやめることにするよ。