2012-12-06

カブと鶏の蒸し物

今日の晩酌は・・・。
今はほんとにカブが旬真っ盛りだから、カブを食べずして何を食べるのかということになる。浅漬けはもちろんのことだけれど、カブは肉や魚のうまみを吸って、やわらかくなったのがうまい。そこで鶏肉といっしょに蒸すことにする。味付けは塩だけにして、ポン酢で食べる。





蒸し物をするには蒸し器はいらず、大きめの鍋に水を張り、そこに直接皿を入れてしまえばいい。
今回の蒸し時間は15分だから、水は2カップも入れれば十分。





深めの皿にまず厚めに皮を向き、大きければ8等分、小さければ4等分にしたカブの実を入れる。
カブが鶏肉から出てくるうまみの汁にしっかり浸かるよう、皿の一番下に入れるのがポイント。その上にざく切りにしたカブの葉、石づきをとって房に分けたしめじをのせ、最後に塩少々をすり込み、食べやすい大きさに切った鶏もも肉をのせる。





鍋を火にかけ、沸騰してから中火で15分蒸す。
皿がこんもりし過ぎてフタが閉まらない場合は、こんなことをしてもいい。





蒸し上がったカブと鶏肉。





この鶏から出たうまみの汁を、カブがたっぷりと吸っている。





ポン酢に一味をふって食べる。
ホクホク。











昨日はスピナーズで出版記念パーティーの打ち合わせ。

キム君とぼく、それに熊の男性でするはずだったが、
熊の男性が遅れている。

入り口に人影が現れ、ようやく来たかと思ったら、
それは熊の男性ではなく、いたずらっ子のような顔をした松嶋菜々子だった。



「今日あたり打ち合わせするんじゃないかと思って、来てみました。」

ハキハキとした物言いで、松嶋菜々子は言う。

「それじゃあ松嶋さんも来てくれたし、早速始めましょう。」

キム君が仕切りを開始した。



まずはタイムテーブル。

19時スタートで、いちおう22時にはひと区切りになるようにする。

人が集まったらぼくがひとこと話し、
その後は本の販売とサイン会。

カウンターにはぼくが作った料理をならべ、
本を買ってくれた人には食べてもらえるようにする。

隅にサイン用のテーブルを用意して、
そこでぼくはサインをする。



「高野さんの実演調理は、いつやるんですか。」

と松嶋菜々子。

「いつにしましょうか。」

とキム君。

「やっぱり終盤の盛り上がりにしたほうがいいんでしょかね。」

とぼく。

実演調理は21時からと決まった。



そこへ、九十九一が来た。

クールな九十九一は、初対面の松嶋菜々子を見ても動じることなく、
無言のままカウンターの椅子にすわる。

「ねえ、九十九さんにギターを弾いてもらうのはどうかしら。
九十九さんがギターが上手いって、私高野さんのブログを見て知っています。」

松嶋菜々子が言った。

「いやそんな、今回は高野さんが主役の会ですから、
私なんかが出ても邪魔なだけですよ。」

と九十九一。

「それじゃあ、高野さんが『おっさんひとり飯』の歌を作詞して、
それを九十九さんが歌うっていうのはどう?
それなら出版記念パーティーにふさわしいんじゃないかしら。」

と松嶋菜々子。

「いいですねー、それぜひやりましょうよ。」

とキム君。



そこでぼくは、急遽「おっさんひとり飯」の
ブルースバージョンとフォークバージョンを作詞して、
それを当日、九十九一が即興で歌うことになった。

「楽しみだなあ、私明日、オシャレして来ちゃおう。」

松嶋菜々子は目をキラキラとさせながら言う。

「松嶋さん、ドタキャンとかは、なしにしてくださいよ。」

キム君が念を押す。





「おっさん、明日は飲み過ぎないようにしなくちゃね。」
主役が泥酔したらシャレにならないもんな。