2012-03-01

おなじ材料でスープとおかずの2品を作る。
「豚のニラ玉」「中華スープ」


僕はフリーで仕事をしていて、打ち合わせなどを除けば、日常の業務はネットにつながったパソコンが1台あれば、それですべて用が足りるようになっているから、ゆくゆくは日本中、世界中を旅しながら、行く先々でパソコンをネットにつなげて、仕事をするという生活を送りたいと夢見ている。

組織のなかに20数年いて、それから一人になったけれど、寂しいこともないし、一人は自分に合っているようだ。

聞くところによると、最近では「ノマド(遊牧民)ワーカー」といって、そういう人が増えているそうだ。

無線によりネットにつなげられる場所が増え、またツールやデータもネット上に置けるような環境が整ってきたことにより、「仕事する場所を選ばない」ことが現実味を増しているらしい。



実際のところ、ネットではかなりのことができる。

仕事はもちろんだけれど、友だちを作ったり、友だちとやり取りしたりみたいなことも、ネットでできることは多い。

僕は東京で育ったから、東京に友だちがいるのはもちろんだけれど、転勤でそれぞれ2年ほど住んだ名古屋と広島にも友だちがいる。

各地の友だちとは、ツイッターやフェイスブック、それにスカイプなどでやり取りしていると、年賀状の交換だけしているよりは、たがいに切れずにいる感覚はつよい。



ブログやツイッターなどだけを通して知り合いになり、現実には一度も会ったことがない人というのも少なくない。

そういう人でも、単なる「知り合い」というよりは、やはり「友だち」であると思える人も、何人もいる。

ネットで知り合い、実際に会ってみたりすることもある。

広島の友だちは、全員ネットをきっかけとして知り合い、それから友だちになっている。



もちろんネットのやり取りは、できることも多いけれど、できないことも多いから、その限界をわかっておくのが大事であるのは言うまでもない。

現実に、顔を合わせないと絶対にできないやり取りもあるから、地元の飲み屋へ行ったりすることなどは欠かせない。

でも10数年前、別居して一人で暮らすようになり、一番つらかったのが、誰もいない一人の部屋で、テレビを見て笑ってしまうことだった。

ネットがある今となっては、そういうつらさがまったく解消されているのはたしかなことだ。



最近では、1日のうち2~3時間を、カフェで過ごすようになっている。

その気になれば、一日中家にいても、仕事をするには困らないのだけれども、やはりさすがに、ずっと家にいるのは煮詰まってくる。

カフェで店員とちょっと話したり、知らない人の顔を見たりしながら仕事をするのはいいものだ。

カフェには喫煙室もあるから、家の中を禁煙にしている僕にとっては、タバコを吸いながら仕事ができるのもいい。






昨日は久しぶりに、鍋以外の晩めしを作った。

ずいぶん暖かくなってきたから、鍋以外のものを食べる気にならない、ということも、もう今はない。

何を作ろうか、ちょっと考えてみたのだけれど、やはり献立を考える思考回路は、鍋ばかりを作っていたときから、そう急に変わるものでもない。

そこで鍋を作るときの考え方を、すこし発展させてみることにした。



酒を飲む立場からすると、晩めしに米などの炭水化物は必要ないのだけれど、汁物は欲しい。

酒を飲んでいると、アルコールの利尿作用によるのだろう、だんだん喉が乾いてくる。

鍋のいいところは、汁物とおかずを一度に作ることができるところにある。

単品のおかずを作る場合でも、汁物をまったく別に作ってしまうのでなく、鍋方式を応用することは可能だろう。



使ったのは、豚こま肉。

何より安いのがうれしい豚こま肉は、買う店にもよるけれど、おおむね脂身が多く、煮るといいだしが出るにもかかわらず、煮てもそれほど固くならない。

炒め物に使うのが定番だろうけれど、それだと炒め物1品を作るので完結してしまうことになるからもったいない。

そこでまずこれを、昆布や長ねぎの青いところと一緒に、5分ほど煮ることにする。



煮たら昆布と長ねぎの青いのは捨て、たっぷりの酒をくわえて、長ねぎを入れたらひと煮する。

これでだし取りは完了。



豚肉のすべてと長ねぎのほとんど、それからスープをおたまに2杯ほど、別の鍋にうつし、みりんとしょうゆで味付けする。

ニラをくわえ、すこし煮て、卵で閉じれば、豚のニラ玉の出来あがり。

七味をふって食べる。

豚肉は、出がらしといえば出がらしなのだけれど、きちんと濃い目に味付けすれば、まったく何の問題もない。



残ったスープは、おろしたニンニクとショウガ、それにしょうゆで味付けし、油揚げでもすこし入れ、中華スープにする。

仕上げにコショウをふると、これも非常にうまい。

ニラ玉とスープは元は同じでも、味付けを変えるから、ダブった感じはまったくなく、それぞれを別のものとして楽しめる。



あとは冷奴に漬物で、手をかけずに2品加える。



鍋方式で、4品のおかずがあっという間に出来あがりという企画でした。

こうやって、皿がいくつも並ぶのも、またいいものです。



スープが余れば、翌日はラーメンにしても。

これがまたうまい。