2011-11-25

意外だが黄金の味。
向田邦子の「卵とレバーのウスターソース漬け」


向田邦子の手料理」に載せられているレシピの中でも、ひときわ異彩を放っているのが、「卵とレバーのウスターソース漬け」である。

レバーの調理法といえば、焼くか、炒めるか、煮込むかというところが普通だろう。それを「漬ける」というのが、あまり聞かない。

しかもその漬け汁が、ウスターソース。

ゆで卵といっしょに漬け込むという。

まったく意外なとり合わせだが、いかにもうまそうだ。

邦子の家では、これが常備菜になっていて、夜遅く、アルコール入りで訪ねてきた客に食べさせることも、多かったのだとか。



作り方は簡単だ。


鶏レバーは水で洗い、適当な大きさに切って、生姜と酒を入れた水で2~3分ゆでる。

ゆで卵をつくる。

ウスターソースと酢を1対1であわせ、酒かワイン大さじ1をいれた漬け汁を、ストックバックかビニール袋に入れ、レバーと卵を漬ける。

3日目あたりが食べ頃。




これはうまい。

レバーとウスターソースがこれほど合うというのは、新しい発見。

ゆで卵との相性も抜群。

こんなうまい料理、なんで早く教えてくれなかったの、お母さん、といいたい。

しかし関西の、ソース好きの人にとってみれば、「そんなのは当たり前だ」と言うのかも。



それから昨日は、「タコのスペイン風サラダ」も作ってみた。


タコはスーパーで、ふつうにゆでダコを買ってきたのを、7~8ミリ程度の厚さのぶつ切りにする。

タコが100グラムくらいだったら、1/4くらいの玉ねぎをみじん切りにして、いったん水にさらし、それからペーパータオルで、よく水気をふき取る。

パセリはみじん切り。

タコと玉ねぎとパセリを器に入れ、まず適当な量のオリーブオイル、それから酢、レモン汁、そして塩を入れ、よくまぜ合わせて出来あがり。

調味料の量はあくまで適当で、味を見ながら調整する。



これはニンニクを入れないので、和風の献立にも、ギリギリおさまる。

とても簡単にできるから、タコの食べ方としてはおすすめ。



シメは向田流「青じそご飯」。


米は炊く30分前に洗い、ザルに上げておく。

ふつうに水加減したところに、酒と塩少々をふり、ご飯を炊き、蒸らす。

せん切りした青じその葉を、ご飯に混ぜこむ。

青じそのさわやかな香りが、しみじみとうまい。



アサリの吸物。


海水くらいの辛さの塩水にしばらく浸け、殻をこすり合わせて水洗いしたアサリを、沸騰した昆布だしに入れる。

殻がひらいたら火を落とし、酒と塩、醤油それぞれ少々で味付けする。

器によそい、ざく切りにした三つ葉をふる。



昨日は念入りに砂出しして、ちゃんと洗ったはずなのに、鍋の底にたくさんの砂がたまっていた。

よっぽど砂を飲み込んでいたアサリがいたのか。