2011-08-31

そうめんを今頃になって食い思い残すところはなし


秋っていうのは、どうもおセンチな気分になるから嫌いなのだ。

太陽がカンカンに照って、暑い暑いと言いながら、パンツ一丁で節電に協力したりするのは、体力的に消耗するものはあっても、気分は高揚するものだ。空にぽかぽかと浮かぶ雲も、いかにも気持ち良さそうにしていて、僕はベランダでたばこを吸いながらその雲をながめて、あのふわふわの雲の上に寝そべって昼寝をしがら気持ちがいいだろうなと考えたりする。

ところが秋になってくると、雲も冷静さを取りもどし、ツンとすました表情を見せはじめる。夏の時分にはあれほどうるさく鳴きわめいていた蝉どもも、ピタリと静まり返ってしまう。いかにもあの賑やかだった祭りが、終わってしまったという気がしてくる。



それでまだかろうじて夏の気配が残る今のうちに、食い残した夏の食い物を食べておこうと思い、昨日はそうめん。そうめん自体は、夏のあいだ毎日のように食べていたんだが、いつも炒めてソーミンチャンプルーにしてばかりで、ただ湯がいてつけ汁につけて食べる、普通のそうめんの食べ方を一度もしていなかったのだ。

普通のそうめんをこの夏食べなかったのは、ソーミンチャンプルーがあまりにうまかったということもあるが、つけ汁が面倒だということもあった。僕は昨日も書いた通り、家で化学調味料を使うことに非常に抵抗があり、あのめんつゆを買う気がしないのだ。めんつゆを買うくらいなら、そうめんなど食わないほうがいいと思っていたわけなのだが、昨日、いざ自分でつけ汁を作ってみたら、何のことはない、簡単だった。


少量の水でだしパックを沸騰させ、だしが出たら、だしパックを取り出し、酒とみりん、しょうゆをドボドボと入れる。しばらく沸騰させてアルコールを飛ばし、冷やせば出来上がり。味はもちろん、市販のめんつゆと遜色ない。というか、こちらのほうがうまい。

つけ汁に手をかけたから、具は何も用意せずにそのまま食ったが、まあ、これでとりあえず、そうめんに関しては、思い残すところはありません。



僕は魚のアラがとても好きで、それはこのブログにも何度となく書いてきている通りなのだが、昨日はグルメシティで、秋鮭のアラを買ってきた。たっぷり入ったのが150円。アラといっても骨や頭の部分じゃなく、腹の脂身の部分や、切り身にするとき半端で余ってしまった部分を寄せ集めたものだから、普通に食え、むしろ切り身よりうまいとも言える。これが切り身の3分の1程度の値段だというのは、毎度のことながら信じられないんだな。

しかしさすがに、アラを狙っているのは僕だけじゃないと見えて、こないだグルメシティへ夜行ったら、アラはすっかり売り切れて残ってなかった。そこで昨日は早めの時間に買い物に行き、しっかりゲットしてきたというわけなのだ。


昨日はこのアラを汁の実にした。アラは何ともうまいだしが出るし、おまけに脂の多い部分だからトロトロに煮えて、これはたまらん。味噌仕立てにするかしょうゆにするか、かなり迷ったのだが、翌日も食べることを考えてしょうゆにした。鮭はじゃがいもや玉ねぎなど、北海道でとれる野菜と最高に合うんだよな。


アラはほんとなら湯通ししてから使うところだったけど、忘れてそのままぶち込んでしまったが、臭みはゼロだった。じゃがいもを入れたのに、加えてうどんを入れてしまったのは、さすがにちょっと食い過ぎだった。