2011-05-22

岡崎観光

きのうは安城へ知人を訪ねていった。岡崎城を案内してくれるということだったのだが、その前に八丁味噌の製造元、「カクキュー」へ連れていってくれ、見学ツアーに参加することができた。僕は戦後になって建て直された城よりも、八丁味噌が現に仕込まれている、味噌蔵を見物するほうが興味がある。八丁味噌は名古屋料理の中心なのだから、まさにここは、名古屋にとってのひとつの聖地と言ってもいいのじゃないか。

案内のお姉さんは名札に「研修中」となっていたが、滑舌よくきちんきちんと説明してくれて、聞いているのも心地よかった。新入社員なのだろうが、こうやって小さなことでも、気合を入れて全力で取り組んでいくというのは、仕事をしていく上で大切なことだ。居酒屋にしても店などにしても、名古屋の若い人たちは、自分の気持ちをきちんと込めて仕事をしていると見受けられることが多く、それはほんとに良いことだ。

八丁味噌は、蒸して塩と水で練りこんだ大豆を大きな大きな桶に詰め、その上から重石をのせて仕込まれる。ふつうの米こうじ味噌は半年から1年ほどで熟成するのに対して、八丁味噌は「二夏二冬」、2年以上の時間をかけて仕込まれる。半年で熟成させる白味噌が、まだ白い色をしているのに対して、時間がたつにつれて、色が濃くなっていくのだそうだ。桶は開け放しの蔵に、そのまま並べられている。空調による温度管理などは一切せず、天然の気候そのもので仕込まれるというのは、当たり前のことなのだがちょっとびっくり。

ここでしか売っていない「味噌ソフト」。ほんのりと味噌の風味がする。味噌にソフトクリームとはどうなのかと、メロンやいちご、チョコなどと比べると、思ってしまうところだけれど、抹茶ソフトがあるのだから、味噌ソフトだってあって悪くない道理だ。みやげ物用の八丁味噌もいろいろ売っていたが、それはパッケージに凝っている分ちょっと高かったので、帰りにスーパーへ寄ってもらい、そこで買った。名古屋のスーパーにはどこへ行っても、当然八丁味噌が売っている。

カクキューのすぐ近くにある岡崎城。ここは言わずと知れた、といっても僕は知らなかったのだが、徳川家康の生誕地。岡崎市はカクキューはあるし、家康の生誕地はあるし、まさに名古屋にとって大事な場所なのだな。

一帯は岡崎公園といって、広い公園になっている。今の季節は松ばかりが目立ったが、春には桜、秋にはもみじが、きれいに色付くのだそうだ。