2011-01-29

さわら塩焼き、ピーマンとじゃこの炊いたん

ミニマル料理」ということば、じっさい僕が考えついたことはたしかなのだが、グーグルで検索してみたら、ほかにも使っている人が、2件ばかり見つかった。
こちらの人は、ミニマルというのを「粗末な」という、ちょっと自虐的なニュアンスで使っているみたいなのだが、もう一人、こちらの人は、僕とほぼ同じ考え。
いるものなのだな、同じことを考える人って、やっぱり。

昨日はグルメシティ、何の特売の日にも当たっていなくて、そういう場合、特売をやっている別のスーパーへ行くという考え方も、当然あるわけなのだが、だいたい寒くて、自転車にすら乗りたくなく、遠くのスーパーへ足をのばす気にならないということもあるが、特売をやっていない日のスーパーというものは、いつもはあまり買わないようなものを、試してみるいい機会にもなる。

昨日はさわら、半身で400円くらいして、ちょっと高いが、おいしそうだったので買ってみた。
これを塩焼きにしようということなのだが、僕はいまのマンションに越してきたばかりのころ、フライパンでこのサワラを焼いて、あまりにおいしくなくて絶望し、やはり魚焼き器を買おうかと本気で悩んだということがあったのだ。
その後フライパンで魚を焼くのは、基本的にはうまいやり方を会得したので、それで果たして、あんなにまずかったサワラが、美味しく焼けるかどうか、試してみたいということもあった。

フライパンで魚を焼くには、1にも2にも、最大のポイントは、フライパンをよく熱してから魚を入れるということなのだ。
油をちょっとしいて、手をかざしてじゅうぶん熱いとなってから、皿に置くとき上になる方を下にして、表裏に塩をふった魚を入れる。

それで、火加減は、僕のIHレンジでは最大。
普通のガスコンロだったら、強めの中火くらいだと思うのだけれど、火が弱いと魚は水気が飛ばず、水っぽく、煮えたようになってしまうのだ。

フタをして、そのまましばらく、こんなに焼き続けて大丈夫なのか、と思うくらい焼く。
魚は肉より、だいぶ水分が多いのだと思う。
肉を焼く感覚だと、これは真っ黒焦げだろうと思うくらいやって、魚の場合はやっとちょうどいいくらいなのだ。

裏も同じように焼いたら出来上がり。

これはですねえ、ふっくらホクホクの仕上がりで、バッチリでした。
皮も焦げ付かず、臭いも気にならず、この焼き方で、基本は大丈夫ですね、やっぱり。

あとはピーマンとじゃこの炊いたん。
ピーマンは以前、どうやったて食べたらいいのか、サラダに入れるか、ピーマン肉詰めにするか、くらいしか思いつかなかったのだけれど、これはわりときちんと火を通すと甘くなって、それが醤油の味と、なんともよく合うわけなのだ。
だからただ塩ゆでして、そのまま冷まして、おかかと醤油をかけて食べれば、じゅうぶんおいしいのだけれど、今日は京都風、というわけでもないかもしれないが、じゃこといっしょに炊いてみた。

ピーマンとじゃこを鍋に入れ、ここにジャバジャバと酒をふりかけ、ヒタヒタくらいに水を張る。
これを火にかけて、フタをして5分くらいか、やわらかくしたければたくさん煮て、かためにしたければあまり煮なければいいわけなのだが、

そしたらここで、淡口醤油を入れる。
ここで注意しないといけないのは、これから汁を煮詰めていくから、くれぐれも、醤油を入れすぎないことなのだ。
醤油をじかにかける場合の量を思い出し、それと同じくらいの量、入れるようにする。

それであとは、フタを外して火を強め、汁がほんのちょっぴり残るくらいまで、煮詰めていく。

やわらかく煮たピーマンって、どうかと思う人もいるかもしれないが、甘くてほっくりして、かなりうまい。
歯ごたえ重視のいまの世の中だが、こういう昔ながらの、やわらかく煮たおかずというのが、またいいものなのだよな。

水でなく、だしを入れれば、もっとうまいに決まっているが、じゃこからだしが出るから、それでじゅうぶん味が尽くし、家ではつくる料理は、ただおいしさを追求するというだけでなく、シンプルなつくり方をするということも、料理の楽しさを味わう上で、大事なことだと僕は思う。

あとは湯豆腐。

タレは醤油にレモン汁、青ネギとおかか。

菊正宗の冷酒を2合。