2010-10-17

一人SM


タバコが値上がりになって、僕はもちろん、それでタバコをやめるなどという情けないことはしないし、いちいちそんな攻撃に対して反応するのも馬鹿らしいので、買い溜めもしないと決め、ただタバコの本数は減らそうと思ったわけなのだが、9月30日に買い、10月1日から吸い始めたセブンスターの1カートンが、なくなったのはおととい、15日だったので、今まで一日ちょうど一箱程度吸ってたのが、3分の2ほどになり、タバコの値上げ分は完全に吸収したというわけなのだ。
本数を減らすということについて、とくべつな方法はとっておらず、ただ単純に我慢するだけなのだが、これがけっこう快感になってきた。

タバコを吸いたくなった場合、まず自分に対して、「今ほんとに吸いたいのか」を自問するのだ。そうすると、ほんとはべつに吸いたくないのだが、単純にニコチンの禁断症状で、吸いたいような気にさせられているという場合がけっこう多い。そういう場合は、吸わずに我慢するのだ。そうするとだいたい、それからしばらく、あまり吸いたくならない。でも食事のあととか、酒を飲んでいる時とか、ほんとに、心から吸いたいと思っているときは、遠慮なく吸う。そのようにしていると、吸うタバコが常にうまいのと同時に、自分の身体に対して我慢をさせるということに、ちょっとSM的な快感を感じるようになってきたのだ。

僕は家で酒を飲むときも、もともと、ちょっと同じようにしていて、毎晩2合か3合の酒を、つまみをちびちび食べながら、2時間くらいかけて飲むのだが、当然腹は減っているから、つまみを一気に食べてしまいたいという気持ちはあるのだけれど、お腹がいっぱいになってしまうと、酒がまずいのだ。なので常に空腹状態を維持しながら、酒を飲むというようにする。そうするといつまでも酒がうまい。この体の欲求に素直に従ってやらない、もったいぶった感じが僕は好きだったわけだが、タバコをおいしく吸うというコツも、基本は同じことだったのだ。いやこんな発見をさせてもらって、タバコ値上がりになって良かったわ。