2010-09-17

ラーメン タンポポ

佛教大学の近くにあるこの「タンポポ」、家から自転車で、だらだらと上る道、終いにはほんとに、ほとんど坂、を30分ほど行ったところにある。
近場のラーメン屋は、ほとんど行き尽くしてしまって、あと開拓すべきめぼしい店といえば、30分以上かかる場所しか、残っていないのだよな。
ほんとはこの店の近所に、もう一軒食べてみたいと思っているラーメン屋があって、せっかくここまで来るから、2軒ハシゴしてしまおうかとも思ったのだけれど、そうするとどうしても、2軒目の店が、お腹がややいっぱいになって、食べることになってしまって、きちんと味わうことができなくなるのだな。
だから、またここまで来るかと思うと、ちょっと気が萎えるものがなくはないが、一軒だけにしておくことにした。

しかし自転車を、きちんと30分こぐというのは、健康のためには悪くないからな。
それに帰りはずっと下りで、ペダルを一回も踏まなくても帰れる、ってなもんだし。

この店、わりと有名な店らしいのだが、店構えが、いわゆる硬派なラーメン屋という風情で、ぼくは好きなタイプ、店を入るとき、ちょっとワクワクした。
店員は40才くらいの男性二人で、これもきりっとしたいい顔をして仕事をしている。
メニューは基本は、ラーメンとチャーシュー麺のみ、それに焼きめしを付けるセットがあったので、僕はそれにした。

ラーメンと焼きめしのセット、900円。
ラーメン単品は、650円。

このラーメン、たしかにかなりうまかった。
基本的には背脂醤油系、醤油味のスープに、豚の背脂と、それに唐辛子がかかっているというタイプなのだが、このラーメンには、その唐辛子が、スープが真っ赤になるほど、大量に入っている。
これがこの店の特徴なのだな。
真っ赤といっても、この唐辛子、それほど辛いタイプじゃなく、韓国唐辛子なのだろう、酸味のような、独特の味があるやつで、辛味のために入れてあるというよりは、これが入っていることによって、脂っこさをいい具合に抑えるようになっている。

麺は中細の、京都によくある、ちょっとへなっとした麺を、すこしやわらかめにゆでてくる。
それからチャーシューが、また特徴があって、これはチャーシューというより、完全に角煮だな、箸で持ち上げようとするだけで、崩れてしまうというくらい、トロトロに仕上げられている。
これが、けっこう分厚いものが2枚。
背脂にこのチャーシューだと、ふつうは脂っこすぎて食べられないだろうというところを、この大量に入れられた唐辛子のおかげで、無理なく味わうことができる。
この辛味と脂っこさの両極を、極限まで増幅しているというところが、ハードな男のラーメンという感じがして、なかなかいいのだ。

焼きめしも、ほぐしたトロトロチャーシューと、たくさんの青ネギ、味付けはラーメンダレというシンプルな構成で、なかなかうまい。
ただこのラーメンだったら、白めしといっしょに食べたほうが、ラーメンが最高のおかずになって、うまかったかもしれないな。

タンポポ ラーメン / 北大路駅鞍馬口駅
昼総合点★★★★ 4.0