2009-02-26

鷹野橋 「ライオンカレー」

国道2号からチャリンコでこの店のある方へ曲がると、ぷんとカレーの匂いがする。
店はそこからまだずいぶん先なのだが。
カレー粉の威力はすごいな。

「ライオンカレー」という名前から、何となくオジサンっぽい雰囲気を想像していたのだが、ってビヤホール「ライオン」からの連想なのだが、いやいやどうして、店内は水色を基調に白い壁、籐のドアノブ、天井は、あれ何って言うんだろ、インドネシアとかで日よけに使われそうな、すだれみたいなやつ、で覆われていたりして、サーフボードでも置かれていそうな、置いてなかったが、かなりお洒落な感じである。

メニューは、基本のビーフカレーがあるのだと思う、そこにナスやらベーコンやら、きのこやらシーフードやらを入れるようになっている。
トッピングではなく、小さなフライパンで、そのたび調理しているようだ。
辛さは10段階、ご飯の量は、中盛50円増し、大盛100円増し。

基本のビーフカレーをとも思ったが、何となくうまそうだった、「ナスとトマトとソーセージのカレー」、750円を注文。

ご飯は普通、辛さは中辛(下から3番目)。

水菜とチーズ、これ何チーズって言うんだっけな、のサラダも付いてくる。
ドレッシングはニンニクと醤油ベース。

さてこのカレー、カレーというものについて、とても考えさせてくれるものだった。
店のホームページ によると、
「惜しみなく手間をかけ、時間をかけ、すべての工程を1から手作り。
何日もじっくりと煮込んで寝かせたルーは、自信をもっておすすめします」
とのこと、たしかにそこらの、煮込んだ肉と野菜に、業務用のルーを入れて、はい出来上がり、というカレーとは全く違う。
肉やら野菜やら果物やらの味がバッチリする。
さらに特筆すべきは、たぶん脂やらバターやら、クリームやら、というものは、ほとんど使っていないのだ。
全く良心的、その志しや良し、こういうカレー、僕の好みのはずなのだが。
好きか嫌いかと言われれば、好きなのだが、味は、惜しい、ひと味足りない、という感じなのだ。

何が足りないかというと、「コク」なのだ。
または「うまみ」。
僕はこのカレーを食べて、カレーに脂やらバターやらクリームやらを入れるインド人の気持ちが、よく分かった。
肉と野菜を煮込んでいるのだから、十分なコクがありそうなものなのだが、たぶんスパイスのせいなのだろう、個性が強いだけに、きちんと相手を見つけてやらないと、何か足りない感じがしてしまうのだと思う。

このカレーに、バターを塗ったナンを合わせるなら、たぶんそれでOKなんじゃないかと思う。
でも普通の白いご飯だと、ちょっとNG。
サフランライスだったらいいのかも。
何か工夫が必要なのだな、たぶん。

よく日本人がやるインドカレーの店は、オムレツ卵をご飯の上にかぶせたりするが、これもコクを補うやりかたなのだな。
今分かった。
醤油をどぼどぼ入れてみたらどうかな。
ご飯に合うんじゃないかな。
だしを豚骨で出すっていうのは、どうだろう。

とまあ勝手なことを言っているわけだが、この店、いいセン行ってると思うので、ぜひあと一歩、踏み出して、次のステージへ上がってほしい。
えらそうだな。

ライオンカレー (カレーライス / 鷹野橋、市役所前)
★★★★ 4.0