人間の身体でいうと顔のようなものだから、味までは分からないにしても、店主がどんなセンスの持ち主で、客にどのようなアピールをしたいのかということは、はっきり分かる。
店名と店構えがしっくり来た店に入ると、楽しい時間を過ごせることは、まず間違いがない。
この店の「しゃかりき」という店名、それに暖簾の代わりに、ハンガーにかけられたTシャツが並んでいるのだが、この辺りの繁華街を一通り見て回った結果、この店に入ることに決め、結論を言うと、大変楽しい時間を過ごしました、という、そういう話です、はい。
この店、メニューに色々変わった名前の、訊かないと何だかよく分からない料理があって、それがまた安くてうまい。
梅肉としそを、豚肉で巻き、フライにしたもの。
スープに炒めたベーコンとほうれん草、割り落とした卵が入り、多分それをチンしたか蒸したかしたもの。
きゅうりに白ゴマと塩をまぶしたもの。
等々。
串焼きも色々あって、
軽く炙った生ダコ。
塩コショウにレモンって、合うな。
それから、
「おかんのコロッケ」、300円。
牛ミンチに、ころころ形が残るじゃがいも。
玉野市に「こなきじじい」という、これもなかなか洒落た名前だと思うが、そういう居酒屋があって、「しゃかりき」はその2号店だそうなのだが、料理は全て、こちらはこちらで手作りしているから、どれも簡単な料理だが、きちんとおいしい。
客は女性が多いのだそうだ。
酒もかなり色々な種類が用意されていて、
癖のない、上品な芋焼酎。
他がだいたい一杯500円位のところ、これは700円だった。
ま、というようなものを喰って、呑んで、僕は大変いい気分になり、たまたま他に客がいなかったのを幸いに、お姉ちゃんを相手にB級なウンチクをベラベラ喋り、大満足して店を出たのだとさ。
めでたし、めでたし。
居酒屋 しゃかりき (いざかや しゃかりき) （居酒屋 / 柳川、郵便局前、西川緑道公園）
★★★★☆ 4.0