2008-12-07

新居浜 生そば 「萩の茶屋」


松山から新居浜へ。
昼に現場の人と一緒に食事することになり、「新居浜らしいものを」とお願いしたら案内してもらったのがここ。
そばが新居浜の名物という訳ではないが、この店のそばはとにかくおいしいとのこと、昼時に人をもてなすならここ、という感じの場所なのだろう。
Webを調べたらやはり、新居浜のレストランでこの店が一番人気だった。

そば屋というとときどき妙に凝ったというか、通ぶった店があるが、ここはメニューにうどんや丼ものもおき、地域のふつうのそば屋の風情だ。


天もり(大)1,450円。
確かにめちゃくちゃおいしかった。
ぷりっとした食感、それにそばの風味がかなり強い。
原料に最高級のそば粉を使っているそうだ。
そしてなりより嬉しいのは、そばの量が多い。
よく気取ったそば屋に行くと悲しくなるくらい量が少ない場合があるが、ここは大盛りを頼んだこともあるがしっかりお腹いっぱいになった。

ところでこの店、メニューに大量の「そばについての講釈」が書いてあるのだ。
そばの食べ方についても懇切丁寧に指導してくれる。
普通そういうのはうるさく感じるものだが、不思議とここのは嫌味がない。
しかもけっこう笑える。
まあ店主がほんとにそばが好きだからだろう。
実際に店で見てもらったら良いのだが、せっかくなのでいくつか引用する。

気合を入れて短時間で食べる
自分のそばが運ばれてくる気配を感じたら「一秒でも短い時間で素早く喰うぞ」とボルテージを高める。
なぜなら時間がたつとそばが延びて値打ちが半減する。
そばは時間との闘いですから気合が一番大切です。

そばチョコを手で胸の位置に持ち、背筋を真っすぐ伸ばし正しい姿勢で食べる
そばチョコを下に置いたまま背中を丸めて犬喰いをしたのでは喉越しの爽快感は味わえません。
喉越しの爽快感が味わえなければそばの風味も香りも充分味わえません。
そばの香りは鼻でそばを嗅ぐのではなくそばが喉を通過した後、鼻に抜ける香りのことを言います。

そばを汁につける量は三分の一くらいつけて食べると、そばと汁が絶妙のハーモニーを醸し出します
三分の一というのは箸でそばをつまんだ時の長さではなくそばの量の三分の一ですからかなり多くつけなければ三分の一にはなりません。
いくら多くつけても三分の二が限界です。
そばを汁の中に落とし込み箸でそばをひっかき回してはそばの風味も香りも味わえません。
そばは主役、汁は脇役です。
主役のそばを引き立てる食べ方をして下さい。

とこの調子なのである。
行って学ぶべし。

萩の茶屋