四国巡礼の最終目的地、丸亀へ。
夜入って朝早く出たので残念ながらうどんは食べられなかったが、せっかくなので「一鶴」の本店へ行った。
おやどり980円。
それに車で来たのでビールが飲めず、鳥めし(スープ付)450円を注文。
とりめしはたぶん骨付鳥をご飯に炊き込んでいるのだろう。
たれの味がご飯に染みてなかなかおいしかった。
高松の店とこちらでとくべつ味の違いは感じられなかった。
どちらもおいしい。
ところで帰りにお金を払っていたらおかみさんがいて、すこし立ち話をした。
腰が曲がった70歳くらいの上品な女性だが、ぎょろっとした眼に光がやどり、さすが商売人という感じだった。
今でも注文の品を客席に運んだりしている。
この骨付鳥をどうやって思いついたのか聞いたら、もう始めて56年になるが、ご主人もおかみさんもどちらも素人で、これは普通のことをやっていたのではダメだと考え、洋画でジーンケリーが骨付きの鶏肉をがぶりとやるのを見て、これだと思ったのだそうだ。
でも当時の日本人にとっては鶏肉に骨がついているのは有り得ないことだったそうで、しばらくは全然お客が入らなかったとのこと。
でも頑張って続けていたらはやりだして、
「気がついたら十店舗ですよ」と言っておかみさん、にやりと笑った。
いいな、こういう人。
一鶴 丸亀本店