2012-02-25

やはりこれは1つの定番。
「イカとアサリのトマト鍋(ワタ入り)」


今週、風邪を引いてしまった。

先週土曜日、スーパー銭湯へ行ってサウナに入り、そのあと休憩室でしばらくのんびりしてから、寒風吹きすさぶ屋外へ出たりしたので、湯冷めしてしまったのだと思う。

家に帰ってパンツ一丁で昼寝して、さらにやはりパンツ一丁で夜寝もしたら、朝には咳がでて、身体がだるくなっていたという次第。

パンツ一丁が好きで、夏は家にいるときには一日中、冬も夜寝るときはパンツ一丁の僕なのだが、さすがに今週は、パンツ一丁は自粛した。



今週の後半は、いよいよ春の気配が到来し、気持ちよい陽気の、暖かな日がつづいたが、そうなると今度は眠くなる。

「春眠あかつきをおぼえず」とはこのことなのか、夜は日頃ならありえない、ノンストップでの9時間睡眠をし、にもかかわらず、昼間もうつらうつらと意識がうすれてくる。

おかげで今週は、まったく仕事がはかどらなかった。



仕事といえば、今度このブログの内容が、本になることになった。

編集者の人が、このブログを見てくれて、おもしろいと思ってくれたらしい。

年末に連絡があり、電話で2回ほど話し、来週打ち合わせすることになっている。

このブログが、本になったらいいなと、ひそかに夢見てはいたものの、それがほんとうに実現するとは、誠にうれしい。

少しでもいいものになるように、できる限りのことはしたいと思う。



昨日は「イカとアサリのトマト鍋」を作った。

このところスーパーや魚屋で、スルメイカをちょくちょく見かけてはいたのだけれど、どうやって料理をするか、イマイチぴんとこなかった。

しかしイカといえば、やはり「トマト味」がひとつの定番だ。

そこでトマト鍋に入れることにした。



魚屋に顔を出してみたら、たまたま、その日の朝に市場から仕入れたスルメイカがあったから、イカワタも使うことにした。

イカワタは、猛烈なコクがあるから、入れるとうまくなるのだけれど、鮮度がよくなければ使えない。

魚屋で一晩持ち越してしまったものは、身は問題ないけれど、ワタを使うのはやめておいた方がいい。



イカは、さばかないといけないのが、多少めんどう臭いのだけれど、べつに難しいことはない。

初めのうちは、魚屋やスーパーでさばいてもらって、そのやり方を横で見ていると、たいへん参考になる。



まず胴と中身がくっついているところがあるから、左手の指2本で胴をもちあげ、ここに右手の指をさし込んで、「ぷちん」とはずす。

胴と中身がくっついているところに沿って、骨がはいっているから、これをはがしてひっぱり出す。

左手でエンペラのあたりをもち、右手で中身をもって、ゆっくりと、まっすぐに引っぱっていくと中身がぬける。

これは引っぱると、千切れてしまうのじゃないかと心配になるのだけれど、まっすぐ引っぱればだいじょうぶだ。



目のちょうど真ん中のところに包丁を入れ、ゲソを切りはなす。

足の根元にクチバシがあるから、それをむしり取る。

黄土色のイカワタの先に、青い墨袋がついている。

墨は、色が悪くなるから取りはずす。

ワタ袋にそって、縦に墨の管がついているから、これも指で取りはずす。

ワタ袋に縦に包丁をいれ、イカワタをしぼり出しておく。

袋が混ざってしまってもかまわない。

あとは胴を1センチ幅程度の輪切りにし、ゲソも2本くらいずつに切りはなせば、イカの解体は完了という次第。



昨日はトマト鍋を、わりとイタリア風に、ていねいに作ってみることにした。

まずトマトだが、いちばん簡単で、しかも安いのは、まちがいなく「カットトマト缶」を使うことだ。

フレッシュトマトが、1個100円程度はするところ、2個分ほどの分量が入ったのが、90円くらいで売っている。

だからふつうの人は、これを買うのがいい。

ただカットトマト缶には、何度も書いているけれど、致命的な欠点があって、濃厚なコクが、日本酒に合わない。

だから日本酒に合わせたい場合には、フレッシュトマトを使うことになる。



フレッシュトマトは本当は、2個くらいは使いたいところだけれど、昨日は1個128円もしたから、1個で我慢して、そのかわり冷蔵庫に瓶の4分の1くらい残っていたトマトピューレーを足すようにした。

でもやはりそれだと、ちょっと物足りないものはあったから、フレッシュトマトを使うなら、思い切って2個使ったほうが、うまいのはまちがいない。

フレッシュトマトは、ヘタを抜き上に十文字の切れ目を入れて、沸騰した湯につけ湯むきをし、細かく刻んでおく。



まず鍋にたっぷりのオリーブオイルをひき、ニンニク1かけと玉ねぎ中2分の1程度のみじん切りを、中火でていねいに、たしょう透き通ってくるまで、5分ほど炒める。

ここにイカワタをいれさらに炒め、それからトマトを加えてさらに炒める。

写真は、ちょっと順番が逆になってしまった。

ここにスープを入れる。

鶏肉でも入れるのなら、スープはそれだけで十分だけれど、イカとアサリだと、それだけではやっぱりうまみが足りない。

いちばん簡単なのは、固形のコンソメでも入れてしまうことだけれど、昨日は昆布と削りぶしのだし。

これでもまったく問題ない。

分量は、たとえば全体で800ccにするとしたら、トマト缶が300ccなら、残りの500cc分ということになる。

塩で味付けし、コクが足りないようなら、みりんと醤油を大さじ1杯くらい加える。

ローリエを入れて、5分くらい、クツクツと煮ておく。



入れる野菜は、やはりぜひほしいのは、ジャガイモとキャベツ。

あとは何でもいいけれど、昨日は油揚げにシイタケ。

まずジャガイモとキャベツを5分くらい煮て、それから油揚げとシイタケ、それに砂出ししたアサリを入れる。

アサリの口が開いたら、最後にイカ。

イカは、新しいものなら、お造りでも食べられるのだから、煮るのはほんの10~20秒程度。

表面が赤くなったら、もうそれで火を落とす。

それほど新しくないものなら、5分くらい煮ると、それもまた味がしみるので悪くない。。



パセリと、それに粗びきの黒コショウをふって食べる。

イカワタのコクに、さっぱりしたトマトの味が、大変いい。

このわりと濃厚なスープに、あっさりとしたイカが、また非常に合う。

味を変えたくなったら、タバスコや粉チーズをふるのも悪くない。



うどんもいいし、パスタを入れても悪くないのかも。

ご飯を入れてリゾットにするのも、もちろんいい。