2011-10-12

家庭で手軽にできる、本格ラーメンの作り方


「ラーメン」というと、ちゃんとしたものは外で食べるしかなくて、家ではインスタントか、せめて生ラーメンでお茶を濁すという人、多いだろう。ラーメンを作るのに、鶏がらや豚骨で何時間もかけてスープを取ることなど、よっぽど好きで、時間がある人じゃないとなかなかできない。

ところが本格的な味がする、きちんとしたラーメンが、ものの10分ほどで出来てしまうのだ。

もちろんちゃんとしたラーメン屋の味には敵わないが、下手なラーメン屋よりはよっぽどうまい。ラーメンが好きな人は、ぜひ試してみてほしいところだ。




スープを取るには、豚コマ肉を使う。これが非常にいい出汁がでる。もちろん出汁をとっても捨てないで、そのまま具として食べるわけだ。


これを昆布と一緒に水から入れ、火にかける。


豚肉と昆布を、アクを取りながら、中火でグツグツ5分ほど煮る。これで出汁とりは完了。


ここで味付けをしていく。

まず多めの酒。「ジャバジャバジャバ」というくらい入れる。酒は多いほうがうまいのは言うまでもない。

それからおろしたニンニクとショウガ。これはチューブので十分。量は完全にお好み次第。僕はブリブリとしぼり込むが、風味づけ程度にしておいても悪くないかも。

みりんを隠し味程度にさじ1杯くらい。甘みを入れすぎると、ラーメンではなくうどん出汁になってしまうので、注意が必要だが、やはり甘みもちょっと入れたほうがうまい。

あとは醤油を、塩からさがちょうど良くなるまで、味を見ながら入れていく。

味を付けたら、さらに2~3分煮る。


この出汁で、斜め切りにでもした長ネギをひと煮すれば、スープは出来上がり。



麺なのだが、これはもちろん、ちゃんとした生の麺を買ってきて、それを別鍋でゆで、ざるで湯切りしてどんぶりに入れ、上のスープを注ぎ込むようにしたほうが、間違いなくうまい。うまいのだが、昼飯にさくっと食うには、手間はかかるし、値段も高いということで、僕は袋麺。


これはまずいのでオススメしないが、手間がまったくかからないのがいい。


この袋麺を、そのままスープにぶち込み、ひと煮すれば、自家製ラーメンの完成だ。




ラーメンというと、色々複雑なものが入っているのだろうと思うところだ。もちろんラーメン屋は、それなりに工夫して、独自の味を仕立て上げているに違いないが、基本はそれほど難しいものではないことが、このラーメンを食べてみるとわかる。

実際このラーメン、ラーメンとして過不足ない。きちんと「ラーメン」と呼べるものになる。豚コマ肉に昆布と長ネギの出汁も十分なうまみがあり、食べ終わって、「あー、うまかった」と思うことは請け合いだ。




昨日の晩酌。肴は、まずスルメイカの塩焼き。青ネギとレモン汁を振り、生姜醤油で食べる。


昨日は魚屋に、まっ茶っ茶でいかにも活きのよさそうなイカ君が大量入荷していたから、これは食べないわけにはイカないのだ。


イカは塩を振り、表裏を「ぷっくりとふくらむ程度」に焼く。中は半生だが、お造りにもできるイカだから、それでいいのだ。これは魚屋のおばちゃんに教えてもらった焼き方。

ちなみにイカ君のワタは、ゲソと一緒に、現在塩辛の仕込み中。3日後に食べる予定。




カブの中抜き菜とお揚げの炊いたん。


「中抜き菜」とは、間引いた野菜のことで、青菜が高騰する今にありながら、大量なのが、一把120円という破格の値段。スーパーには決して置いておらず、農家に直接仕入れに行く八百屋だからこそ、できることだ。

出汁に酒、みりん、醤油、塩で薄めに味付けし、ふっくらと炊き上げる。小さくてもきちんとカブの味がして、大変うまい。




ナスの塩もみ。しかし旬のナスは、塩もみで食べるのが一番だな。甘くて、瑞々しくて、味付けを何もしないでも十分うまい。

八百屋のおいちゃんによれば、露地物のナスはそろそろ終わりだそうだ。




昨日は、これら諸々の肴をつまみながら、日本酒を飲んでいたら、ふたたび「しみじみとした幸せ感」に包まれた。

この幸せ感、そうしょっちゅう、包まれているわけではない。「うまい」とか、「たまらん」とかいうのはよくあるが、それが「幸せ」にまで昇華するのは稀なことだ。

前回、やはりイカの塩焼きを、生姜醤油で食べてる時、非常に幸せ感に包まれた。どうやらこの「イカの塩焼き生姜醤油」が、僕の幸せ感のポイントとなっているようなのだが、理由はよく分からない。