2011-02-15

鯛のだしの雑炊、鮭アラの石狩鍋風

鍋をしたあとは、残った汁にごはんやうどんを入れて、その汁を最後まで味わうようにしないとやはりシマらない。しかし僕は、夜は酒だけで、じゅうぶん腹がふくれるから、シメは翌日に持ち越すことが多い。

おとといの鯛ちり鍋の汁は、キッチンペーパーでこし、塩と隠し味ていどの醤油で味をつけ、レトルトごはんをいれて雑炊にして、昨日の昼めしにした。

鯛は鍋にいれるまえに、強火でさっと焼いておいたから、臭みはまったくない。香ばしい風味もつく。これは池波正太郎の「そうざい料理帖」にのっていたやり方だが、熱湯にとおしたり、薄塩をふったりするのにくらべて、男らしい感じがしていい。

濃厚な鯛のだしは、しみじみうまい。三つ葉でもあれば、刻んで浮かべるところだが、へたに青ねぎをふるよりはと思い、何もいれずにそのまま食べた。



晩めしの買い物にグルメシティへ行ったら、昨日は生鮭のアラが、またほんとに安く出ている。アラといったって、ふつうの切り身となにも変わらず、むしろ腹骨やカマの部分だから、脂がのっていてうまいわけだが、それが2匹分、たんまりとはいって198円。

味の良し悪しではなく、切り落とされる部分であるということが、心理的な抵抗をうむということなのだと思うが、おかげでこちらは、安く、うまいものが食べられるわけだから、ありがたいことだ。

買い物へ行ってうまそうなものを見つけると、それをカゴにいれてから、どうやって食べようかと考えはじめる。鮭といえば、やはり石狩鍋。野菜も長ねぎよりは、玉ねぎ。それにじゃがいもなのだ。

鮭はふたたび、フライパンにクッキングシートをしき、フタをして、強火でさっと焼いてみた。

煮汁はだし昆布をいれた水に、たっぷりの酒と、好みの量のみりん、味噌、それに醤油で味をつける。にんにくと唐辛子をいれ、韓国風にしようかと、ずいぶん迷ったが、魚はやはり、日本流に料理したほうがうまいのだ。

一回に食べる分だけ鍋にいれ、煮えたそばから食べる。鮭はやはり、焼いたおかげで、臭みはなく、香ばしい。アラは2人前でもじゅうぶんな量があったので、全部は食べきれないと思っていたが、あまりにうまくて、ひと切れも残さず平らげた。

青ねぎと、好みで七味をふる。玉ねぎやじゃがいもは、煮すぎず、かためを食べるのが、僕は好きだ。

酒は佐々木酒造「聚楽菊」を2合。


佐々木酒造


池波正太郎 「そうざい料理帖」

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