それで何度か、月桂冠の「月」という、藤原紀香のCMでおなじみ、2リットルの酒パックで938円という、わりと安いのを買って、それもそこそこおいしいと思って飲んでいたのだが、今回菊正宗の上撰を飲んでみて、はっきりちがうことがわかったな。
やはり紙パックで、2リットル1,700円くらい、月とくらべると倍ちかくするものなのだが、昨日も2合飲んだらじゅうぶん満足。
月が4合とか飲んでもまだ飲み足りないのとは、エライちがいだ。
これは完全に、味の格のちがいなのだな。
月は軽くて飲みやすく、後味もすっきりして悪くないのだが、やはり人工的に混ぜあわせて作られたりとかしているのだろう、味に核というか、芯というか、人間にたとえれば人格みたいなものが、ないのだな。
姿かたちはいいのだが、ちょっとマネキンみたいなのだ。
それにたいして今回飲んでる菊正宗、味といい、風味といい、いかにも重々しい品格があって、マネキンとはぜんぜんちがう。
やはり人間、酒はただ酔っ払うために飲んでいるのじゃないのだな。
酒を飲んだ満足感というものは、体内のアルコール濃度などというものだけじゃなく、その酒の味そのものにも、大きく関係してくるわけだ。
だから安い酒だと、いつまでたっても満足感が得られず、つい飲み過ぎてしまうことになるわけだが、それだったら、高い酒をすこし飲んだほうが、よっぽどよいということだ。
ちょっと考え方が変わったな。
またかよ、という話なのだが、昨日はグルメシディの特売で、アメリカ産の豚バラ肉の薄切りが、98円。
しかもいつも売ってる、しゃぶしゃぶ用のごく薄切りじゃなく、ちょっと厚めに切ったやつで、鍋に入れるにはこちらのほうが、もちもちしていてうまいのだよな。
野菜は、水菜だとあまりにも同じものを続けて食べることになってしまうので、今日は白菜としめじ。
そしたらこれは、ぜんぜんダメ。
嘘みたいにまずくて、すぐにポン酢に変更した。
鍋は刺身とちがって、熱いから、刺身だったら醤油はちょこっとつけて食べるところ、鍋だとタレの皿に肉や野菜を置いて、しばらく冷ましたりしているうちに、醤油がつけすぎになるということはあるにしても、肉とショウガ醤油はあまりに合わない。
汁にショウガと醤油を入れて煮たりする分には、ぜんぜんおいしいのだがな。
どういうことなのか、よくわからん。