2010-12-21

鶏もも塩焼き

鍋っていうのは材料は何でも使えるし、味付けも色々あるから、毎日食べていてもそれほど飽きるということはないのだけれど、それでも昨日みたいな濃厚な味の鍋を食べた次の日は、ちがうものが食べたくなることもある。 
そういうとき僕が選んでしまうのは、ほぼ間違いなく、鶏もも肉の塩焼きなのだ。
鍋に入れるには、豚バラ肉がいちばんうまいと僕は思うが、焼くには鶏もも肉だな。
味自体に品があるし、それを皮をパリッと、中をふっくら焼き上げられるとたまらない。
焼き鳥屋があれだけはやるはずだ。

鶏もも肉は、魚焼き用のグリルがあると、いちばん短時間でおいしく焼けると思うのだが、フライパンで焼く場合は、フタをせずに焼く。
フタをするとどうしても、水気がこもるから、皮がパリッと焼き上げられないのだ。
フタをせずに焼き、しかも外だけ焦げてしまうのではなく、中まで火が通るとなると、どうしても弱火ということになる。
だから表裏が焼けるまで、30分くらいかかる。

まず表裏に塩をふる。
僕は粗塩を使ってるのだが、これをちょっときつめにふると、あとで青ねぎとレモン汁をかけるし、コショウは必要ない。
べつにコショウをふってもいいが、ないほうが素朴な味になる。
調味料はできるだけ少ないに越したことはないと、僕は思うのだな。

それを冷たいフライパンに油もしかずに、皮を下にして置いて、弱火にかける。
フライパンが温まってきたら、くっつかないように一回くらい、箸でちょっと動かしてみたりしたほうがいいと思うが、あとはそのまましばらく放っておく。

15分か20分くらいたって、ちょっと持ち上げて焼き加減を見て、こんがり狐色になっていたら、ひっくり返す。
そしたらさらに10分くらいで焼きあがる。

それでそれを切るわけだが、切ってみて中がまだ赤いということがある。
そういうとき焼き直しをするというのも一つの考えだが、僕はよっぽどでなければ、多少赤くたって、そのまま食べることにしている。
鶏や豚は、赤いのを食べてはいけないというけれど、どの程度危ないものなのか。
あまり神経質にならなくてもいいんじゃないか。
肉は焼き過ぎより、焼き足りないくらいのほうが、やわらかくて絶対うまい。
しかも鶏もも肉の場合、場所によって厚さがちがうから、すべての場所でまったく赤くないように焼いてしまうと、場所によって焼き過ぎになってしまうことになる。

鶏もも肉の塩焼きに合わせるのは、僕は水菜のおしたし以外に考えられない。
このシャキシャキした淡白な味、肉や魚のこってりとした味に、なんともよく合うと思うのだな。

でもこれだけだとちょっと寒いから、あとは湯豆腐。
だし昆布と豆腐を水に入れて、そのまま火にかけ温めるだけ。
煮るのじゃなく、温めるだけ。
だから沸騰はさせない。
煮てしまうと豆腐は、あまりおいしくなくなるからな。

薬味は僕は、醤油に青ねぎ、おかか、おろしショウガ。
ポン酢でもいいと思うが、僕は醤油が好き。
僕はとんかつも、ソースではなく、からし醤油で食べる。

昨日は熱燗、3合飲んだ。
遠征の疲れもだいぶ取れたみたい。