2010-08-09

晩 酌

塩サバと、万願寺とじゃこの炊いたん、冷奴と冷しトマト。
いつもと代わり映えしないと言えばしないんだが、この献立って、なんとなく京都っぽくねえか。
万願寺はもちろん、バリバリ京都なんだが、豆腐もトマトも京都の名産だし、塩サバとか、加工してある魚ってのも、イメージとして京都っぽい。

塩サバ。
完璧な焼き上がり。
フライパンの魔術師と呼んでもらいたい。
知らない人のために書いておくと、魚をフライパンで焼く場合、油をちょっぴりしいて、強めの中火くらいの、ちょっと強めかなと思うくらいの火加減で、フタをして焼く。
肉を焼くときより、火加減はだいぶ強いです。
肉を焼くときの感覚でいうと、もうとっくに真っ黒だろうと思いながらも、火を止めずに焼き続ける勇気。
これっすね、フライパンで魚をうまく焼くポイントは。

万願寺とじゃこの炊いたん。
これを歯ごたえを残して、かために炊くか、くたくたにやわらかく炊くかというのは、もちろん好みの問題なのだが、今までこれを何回か外で食べたときは、いずれもくたくたに炊いていた。
ご飯もそうだが、やわらかく炊くのって、いかにもおふくろの味、って感じだよな。
現代的な流行りとは、かなり逆行するのだが。

万願寺とうがらしは、意外にかたくて、くたくたに炊くには時間がかかる。
今日はだしで10分、味をつけて15分炊いたが、いやこれでも十分うまいのだが、まだやわらかくしてみたいかも、というくらいだった。
炒めてから炊くという話も聞いたのだが、たしかにそのくらいしてもいいのかもな。

昨日買った新しい徳利、今日もこれで松竹梅を燗付けしてるわけだが、以前のもうすこし薄手の徳利で燗付けするのにくらべて、たしかに味がちがう気がする。
きりりとした、端正な味になる。
これは何故なのかな。
かなり分厚くて、重たいやつだから、遠赤外線の効果とか、あるのかな。
あと徳利の肌が、酒と直接、何かの反応するってことも、ないこともない気がする。
でも僕の場合、甘ったるいくらいの酒が好きなわけなので、このようなきりりとした味になってくれるのは、痛し痒しのところもあるのだ。