2010-04-04

京の花見9 「清水寺」

昨日はちょうど東山の方へ行ったので、天気もよく花見日和の土曜日、混むのは分かっていたが、やはり清水寺には、天気のいい時に行っておかないといけないと思い、覚悟して出掛けたのだ。しかしすごい人出だった。

東京の、渋谷や原宿など、目じゃないな、この混み具合。行きはまだ良かったのだが、夕方帰るときには、上から降りてくる人と下から上がってくる人が、目一杯に詰まってしまって、まったく動かないという状態になってしまっていた。

しかしたしかに、そこまでしても、清水寺は来る価値があるのだ。とにかく見所が多い。敷地が大きくて、お堂もたくさんあり、またそれが、清水の舞台などは典型だが、起伏のある土地を活かして、ダイナミックに建てられているから、眺めがいい。そこに桜が、それほど本数は多くないのだが、ツボを押さえて植えられており、近景、遠景ともに、なんともきれいなのだ。

入り口を上がって、清水の舞台を通り、その先東山の中腹をまわりこんで、そこから本堂を眺められるようになっているのだが、そこからの景色は、もう絶景。迫力のある大きな本堂と、脇に三重塔、そしてその先には、京都市街のビル群と、奥の山々までが、一望のもとに見渡せるようになっており、「京都」という歴史の流れと空間の広がりを、一目で感じ取れるようになっている。どれだけ見ても見飽きないな、この風景は。そこに桜が、絶妙に色を添え、ここが京都を代表する観光地になっているのは、たしかにうなずける。

さらには、降りてきたら降りてきたで、こんな光景まである。ごめんなさいだ。

しかもだ、この圧倒的有利なロケーションに、寺は安住していないのだ。きちんとアトラクションを開催し、耳目を引く。ここまでされたら、人が集まらないわけがないのだ。

というわけでこの清水寺、派手好きな僕は、今のところ、京都の神社仏閣では一番好きだ。ベタだが。清水寺のまわりは、坂がたくさんあって、そこがまた、なんとも京都らしい風情があるし、ちょっと歩くとすぐ祇園だし、観光地としてはこれ以上のものはないな、ほんと。