2010-02-03

中区光南 「らーめん日和」

昨年10月にできた新しい店ということで、ブログでなにかと話題になっていたので、僕も行ってみた。居酒屋だったところに居抜きで入ってみたいだが、カウンター5席に小さなテーブル1席の、極狭の店内。調理場も狭く、40歳くらいかな、の夫婦二人でやっているが、かなり窮屈そうだった。ブログで見ると、スープの仕込みはご主人で、福岡のラーメンに影響を受けながら、独学で完成させたものなのだそうだ。ラーメン好きが昂じて、脱サラでもしたのかな。

ラーメンは600円。それに味付け煮玉子100円を入れて、さらにチャーシューごはん300円というのを頼んだのだが、煮玉子はごはんの方にも入っていて、ちょっと失敗したな、量が多すぎた。

「濃厚豚骨ラーメン」ということで、たしかに濃厚、豚骨の臭いがぷんと香る。ご主人が別のお客さんに話していたところによると、開店当初はもっと濃かったのだそうで、でも自分たちでも臭いが鼻に付くようになって、少し薄くしたのだとか。僕はあまり臭う豚骨スープは、ちょっと苦手なので、前だったら食べられなかったかもしれないな。
タレは、広島の醤油豚骨とはちがって、九州のラーメンに近い味。麺も九州のラーメンによくある極細麺を、固めにゆでてくる。それにほろほろのチャーシュー、青ネギ。紅ショウガとかはついていない。

この類の豚骨ラーメン、広島では「かばちや」がそうだが、山口県に多いよな。詳しいことは知らないが、九州の豚骨ラーメンが、関門海峡を渡って、中国地方に浸透する中で、だんだんに変化してきたのだろうという感じがする。広島に来ると、それがさらに変化して、もうちょっとやさしい感じの、醤油豚骨味になるわけだけど、こういう、山口系の豚骨ラーメンの店を、わざわざ広島で、新しく出そうと思うというのは、どういうことなのかな。それなりの思いというものがあるのだと思うが、「やっぱり豚骨ラーメンは、広島標準のヤワなものじゃなく、これじゃなくちゃいけないよな」みたいなところがあるのかな。そういう風に思っている人が、実は広島には多いということなのだろうか。たしかに広島の人、豚骨味のラーメン、好きだよな。「八戒」とか「珍豚香」とか、今日も「豚(TON)」というラーメン屋があったが、豚のつく名前のラーメン屋、けっこうあるしな。

この店のラーメン、まずくはないのだが、濃厚であるということ以外、イマイチ特徴とか狙いとかが、くっきり感じられなかったので、帰り道、いろいろ考えてしまったが、よくわからなかった。

★★★☆☆
広島県広島市中区光南1-4-21
11:30~14:30、18:00~21:00
日曜・祝日は、夜のみ営業