2009-06-14

東京大田区蒲田 「かまた寿司」

東京でいちばんうまい食い物は、やっぱり寿司だと思う。
東京にいる時は、普段でも週3、4回は回転寿司に行っていたが、やっぱりほんとに寿司を楽しもうと思ったら、普通の寿司屋じゃなくちゃいけない。

寿司屋の楽しみって、まあもちろん色んなことがあると思うが、やはりなんと言っても、大将とのやりとりだと思う。
ただ会話、ってだけの意味じゃなく、寿司屋の大将って、コックでもあり、ウエイターでもあり、さらにバーテンダーでもあるわけで、それはお好み屋の女将も同じだが、僕が寿司屋で好きなのは、大将にどんどん、勝手に握ってもらうこと。
だいたい、ちょこっとつまんで、そのあと適当に握ってください、と頼む。
そうすると、大将としても自分の今日のお薦めってものがあるだろうし、こちらがどんなものが好きなのか、ってことも関係あるだろうし、だからたぶん大将の頭の中はぐるぐる回り始めて、会話の中で、お薦めのネタをちょっとでもおいしく思ってもらおうとするための話術があったり、こちらの反応から好みを読み取ったりしながらの、一大パフォーマンスが始まるわけだ。
これはディズニーランドよりよっぽど楽しい。
次は何が出てくるんだろう、とドキドキ、ワクワクして、食べてみて、うめー、と絶叫する。
絶叫はしないが。
大将のウンチクなんかにも、色々感心したりして。
そういう、エンターテイメントとしての楽しみ込みの値段と考えると、寿司屋が高いと言うが、まあ一回ディズニーランド行ったと思えば、それほどでもないと思うんだよな。

とは言っても、一般庶民としては、万単位で取られる店にはなかなか行けないのは事実。
ということで、ネットで調べて、行き着いたのがここ、かまた寿司。
蒲田にあるからかまた寿司、直球だな。

当然まずビール。
写真撮り忘れて、もうこんなに飲んでしまった。

たこ。
これも写真撮り忘れて、こんなになくなってしまった。
たこって言うと、生で出すか、軽くゆでたのか、というのが普通かと思うが、ここのは変わっていて、かなり長い時間炊いたものなのだ。
そうすると味が浸みて、やわらかくなって、いつも食べてるたことは違う食べ物みたいになる。

刺身もつまむ。
十分うまい。

そして日本酒、やっぱり寿司には、圧倒的に日本酒だよな。
3本くらいお代わりした。

当然寿司もつまんだ。
もうこのあとは酔っ払って、話しに興じて、写真を撮るのはすっかり忘れてしまったが。

この店は、大将も自分で言っていたが、極上のネタを使うというより、もちろんネタは十分良いのだが、白身を昆布でしめたり、イクラは醤油に漬けてみたりと、きちんと手間をかけることでパフォーマンスを高めようとしている。
ネタはお金を出せばいくらでもいいのが手に入るわけだから、そういうものが良ければそういう店に行ったらいいわけだが、値段を抑えてうまいものを出そうという時、大将の力量が問われる、ということになるのだよな。

そしてお勘定。
僕はビールと日本酒をフルに飲んで、腹いっぱい食べて、さらに高校生と大学生の食べ盛り二人が死ぬほど腹いっぱいになって、23,000円。
激安だな。
大人が普通に食べれば、5,000円くらいなんじゃないかと思う。
昼は800円でランチをやっているそうだが、そちらもかなりのものだと、大将が自分で言っていた。
僕は蒲田の寿司屋、いや東京の寿司屋は、ここに決まりだな。

休みが不定休なので、必ずあらかじめ、電話してから来てくれとのこと。
03-3731-1238

かまた寿司 (寿司 / 梅屋敷、京急蒲田、蒲田)
★★★★★ 5.0