2009-05-09

祇園 「ザ・ラーメン」

コメントで教えてもらった、「ザ・ラーメン」、行ってきた。
新しくできた「イオンモール広島祇園店」のすぐ目の前。
土曜日の午後2時すぎ、カウンター10席程度の席は満員で、行列こそできていなかったが、それからも次から次へとお客が入ってきていた。
人気店なんだな。

チャリで40分もかけて来たので、ビールでもあれば飲もうと思ったが、メニューはラーメン系のみ。
みんなさくさく食べて帰っていく。
テーブルも置けそうな場所はあるのだけれど、今日はおやじさん一人で全てやっていて、いつもは奥さんもいるらしいが、手を広げると回せないということなんだろう。

浅漬けのキムチがサービスで、自由に取れるようになっている。

お薦めはチャーシュー麺とのことだったが、とりあえずは普通のラーメン。
600円。
チャーシュー麺を頼んだ人のを見たら、どんぶりの上面一杯にチャーシューが並べられていて、さらにどんぶりからはみ出していた。

このラーメン、イメージとしては、「江戸っ子」って感じだ。
広島のラーメンって、一つはすずめとか陽気とか、いかにも温暖な中国地方という感じの、豚骨は弱火で煮出し、それ以外にも色々な材料を使った、まろやかなやさしい味のラーメン、それからこれは九州の影響かと思うが、豚骨を強火で煮出した、ちょっと臭みのあるこってりしたラーメン、とあると思うが、これはそのどちらでもない。
それではあっさりしているのか、と言うと、それも違う。
豚骨と鶏がら、他にも色々入っているという感じの、複雑なコクがあるのだが、全体としてはまろやか感を出さずにシャバっとした仕上がりになっていて、印象として何となく、ちょっとシャイな感じがするのだ。
チャーシューも、ばら肉を、あまり火を入れすぎず、プリプリ感が残るような仕上がりにしてある。
サービス精神が足りないわけではないということは、チャーシュー麺のチャーシューの多さを見ても、またラーメンもチャーシューが4枚、メンマも入って、スープもなみなみと入っているのでわかるから、これはおやじさんの、控えめな性格の表れなんだな、たぶん。
正面切って、「まろやか」とか、「こってり」とかいうのは、ちょっと気恥ずかしい江戸っ子気質、みたいな。
それこそが、「ザ・ラーメン」だ、ということなんだろう。

こういう、どこか空間がある味って、癖になるんだよな。
コメントをくれた人が14年通い続けているというのも、ちょっとわかる気がした。

ザ・ラーメン (ラーメン / 下祇園)
★★★★ 4.0