2009-04-10

袋町 「カレーの店 桃丘(TOKYU)」

パルコから並木通りを下った、ちょっと行った右手のビルの二階にあるこの店、何度も前を通って前から知っていたのだが、入ったことがなかったんだよな。
店構えから見てなんとなく、女の子向けの店だと思っていたから。
でもそれは大きな間違い、この店、昼時はサラリーマンでいっぱいだそうで、実際僕が行った時にも、午後2時前、3組いたお客のうち、女性は一組だけ、後は若い男性、その後ぽつぽつ入ってくるのもほとんどが若い男性、おじさん一名、という感じだった。

それもそのはず、値段を見ると、わりかし安くて、トッピングもお洒落というよりは、ボリューム系を中心とした布陣なので、がっつり食べたい若い男性にはばっちり向いているのだろう。

コンビネーションカレーというのもあって、これはボリューム、すごそうだった。

店内は、これが趣味がいいのか悪いのか、わからないような、ヨーロッパ系の絵やら写真やらオブジェやら小物やらが、所狭しと飾ってある。
店主は中年のご夫婦のようだが、自分達の好きなものをとにかく置いていったらこうなった、という感じなんだろうな。
そういうのって妙な統一感があって、落ち着くものだが、この店の場合、その趣味がどちらかと言うとお洒落な感じではあるので、おじさんというよりは若い男性、それに女の子なんかも過ごしやすいんだと思う。

注文したのは、ビーフカレー550円と、ミニサラダ200円、食後のラッシー180円。
トッピングも試してみたかったが、やはりカレー屋はまずビーフカレーを頼んでみないと、ほんとの実力がわからないというのを、このところ学んだのだ。

ミニサラダ。
200円にしては、けっこうな量がある。

ビーフカレー。

まずこのカレー、皿が巨大なのに驚く。
写真だとわからないが、直径30センチはあろうかという感じ。
測ってないが。
ご飯も普通盛だが、十分な量があり、さらに何より、ルーがたっぷりかかっていて、最後にルーが足りなくなって泣くという心配はない。
牛肉も、トロトロのがごろごろ入っている。
これで550円は安いな。

味は、僕はこの味、けっこう好きだな。
最近流行りの、スパイシーなインドカレーっぽいところは皆無。
僕はあれ、あまり好きじゃないので、まず何より、それがいいと思うところなんだけど。
辛さは、中辛の上、くらいな感じで、辛さ指定もできないので、辛いのが好きな人には、ちょっとイマイチなのかも。
でも僕にはちょうど良かった。

それからご飯がサフランライス。
カレーに白めしだと、どうしてもご飯がカレーに負けてしまう傾向にあると、僕も前々から思っていたので、これもいい。

特徴としては、たぶんトマトが入っている。
酸味の利いた感じで、ちょっとハヤシライスなのかと思うくらい。
最近のカレーとしては珍しいと思うが、この店、26年前に始めたそうだが、ちょうどその頃、カレーにトマトを入れるのが流行ったような気がする。
「イタリアントマト」なんて店もいっぱいできて、トマトって、お洒落で可愛いものの代名詞だったよな、たぶん。
そういうことと関係するのかなと、ちょっと思ったりした。

それからもう一つ、特徴的だと思ったのが、盛り付けの大ざっぱさ。
サラダでも、CoCo壱番のバイトの子でも、もっときれいに盛り付けるよ、という感じだし、ドレッシングが皿の周りに跳ねていても気にしない。
カレーも、最近のは絵でも書くのかと思うくらい、きれいに盛り付ける店もあるが、ここはわりかし、どばーっとそのまま上からかけました、という感じ。
でもたしかに、あまり小ぎれいにされると、逆に窮屈で、このくらい大らかなほうが、僕なんかは食欲が湧く。
この盛り付けは、店主の性格が大ざっぱだということではなく、いやまあ、それもあるのかもしれないが、それよりたぶん、ポリシーとしてそうしているという気がするな。

食後のラッシー。
カレーを食べた後はたしかに、ラッシーとか、チャイとか、甘い飲み物が合うな。

桃丘 (カレーライス / 紙屋町東、本通、紙屋町西)
★★★★ 4.0