横川駅東側のガード下にあるこの店、「高砂屋 」に初めて行った時休みだったので、近くをうろついて、入ることに決めたのだ。
店頭にはメニューもない、店内も見えないで、こういう店は入るのにちょっと勇気がいるのだが、この暖簾の色が、店名の通り、よくあるオレンジがかった赤ではなく、ちょっとピンクに近い、まさに「紅色」で、インパクトあるんだよな。
店内はL字型のカウンター、10席のみ。
60才くらいかな、という感じのオヤジさんが、一人で切り盛りしている。
6時過ぎの早めの時間だったが、すでにサラリーマン3人が料理をつまみに酒を飲んでいて、後からおじさんが、やはりお酒を飲みに来た。
一通りの中華料理を出す店で、メニューを見ると豚足とか、蒸し鶏とか、あまり街の中華では見ないようなものも、出すんだよな。
カウンターの中ではオヤジさん、炒めたり揚げたり、切ったり洗ったり、仕込みをしたりで、一瞬の間もなく動き続けている。
カウンターには仕切りの板がなく、客席から調理場の全てを見渡せるようになっているので、オヤジさんの無駄のない動きを眺めながら酒を飲むのは、おつなものだろうな。
しかしこの時は僕は酒は飲まずに、初めてのラーメン屋でいつも頼む、「中華そば」、570円と、「焼ギョウザ」、570円を注文。
ギョウザはちょっと高いなとは思ったが、これだけ頼んで酒を飲む人もいるだろうから、お通しの意味もあるんだろうな。
ギョウザ。
外はパリッと焦げ目が付き、中は熱々。
カレーは丁寧さが大事なんじゃないかと前に書いたが、中華はやはり、勢いが大事だろう。
火力とか、火をかける時間とか、そういうことで決まるだろう、勢いのある中華と、そうでない中華があると思う。
その点、このギョウザ、勢いがあって、僕は好きだな。
中華そば。
豚骨と鶏がらを混ぜた、という感じの、全く臭みのないだしに、薄めのしょうゆ味、塩をきつめに利かせてある。
実はこれ、行ったのが数日前で、申し訳ないことに、詳しいことを忘れてしまったのだが、勢いがあってうまいラーメンだ、と思った記憶はある。
この店、ギョウザとラーメンを食べて帰る、というのは、あまり正しい利用の仕方とは言えないので、今度はきちんと酒を飲みに来たいと思う。
広島のラーメン店主にしては、やさしい感じのオヤジさんとも、色々話してみたいしな。
紅蘭 (中華料理 / 横川、横川駅、横川一丁目)
★★★★☆ 4.0