2009-02-19

西広島 喫茶店「とんがりぼうし」

僕の家の最寄り駅である西広島からほど近い場所にあるので、喫茶店で定食を出すというこの店があるのは知っていたのだが、喫茶店の定食って何だかあまり大したことがないような気がして、今まで行ったことがなかったのだ。
でも先日「チェック 」へ行って、喫茶店で本格的な食事を出すというのが、広島独特の食文化の一つであるということを知り、俄然興味が湧いて、早速こちらにも来てみたというわけだ。

この店、「牛ステーキ」から「豚しょうが焼き」、「海の幸のミックスフライ」、「ビーフカツ」、「ハンバーグ」、「マーボー豆腐」、「ほっけ塩焼き」等々、10種類以上の「本日の定食・ランチメニュー」というものがあり、それ以外にそれぞれ数種のカレー、スパゲティー、カツどんなどの丼物、また朝7:30~11:00は「モーニングセット」もある。
さらに「季節のメニュー」として、「カキフライ」やら「鍋仕立てすき焼き定食」などもある。
表の看板には「コーヒー・ランチ」とあるので、喫茶店ではあるのだろうが、このメニューは「喫茶店で出される軽食」の域は明らかに超えており、実際店主は、メニューを見ると、

自分のことを「コック長」と称していて、コック長とくれば、やはりレストランなのだろう。
店内も、喫茶店にあるような小さなテーブルとソファとかではなく、きちんと食事をするための大きくて頑丈なテーブルと椅子が整然と並び、見た感じとしても明らかに、レストランか食堂である。

しかしこれを何故、レストランとしてではなく、喫茶店として営業するのだろう。
この店は「チェック」とは違い、あまりゆっくりくつろげそうな雰囲気ではなさそうにも見える。
お客は、僕が行った平日の午後1時過ぎ、全員が男性の一人客。
新聞や雑誌などを見ながら、黙々と食事している。
実はこの日記を見てくれている、やはり西広島に在住の男性から以前、メールをもらい、それによると
「とんがりぼうしで夕食を食べ、閉店まで雑誌などを読みながらだらだらしていることが多い」とのことだった。
するとやはりこの店が喫茶店であるということも、ただ食事するだけでなく、「ゆっくりくつろげる場所である」ということの表現であるのだろうな。

僕がこの日注文したのは、定食メニューの一つの「チキンカレーセット」、750円。
「定食」というくらいだから、もう少し何か付いてくるのかと思ったが、まあしかしカレーには大きな骨付きの鶏肉が三切れに、けっこう大きな野菜も入っていたから、コスト的にはこんなものなのだろうな。
味は、家で作る「S&Bディナーカレー」と全く同じ。
コクがあって、ちょっとスパイシー。
ある意味王道であり、レストランで出すには芸がないとも言えるが、ここのお客の中心層が、単身の男性であるとすると、家庭の味というのは正解なのだろう。
量的にも、普通の男性が食べるのには申し分なかった。

食事が終わったら、お茶が出てきた。
これは「ごゆっくり」という意味だよな。
そういう店なんだな、やっぱり。

とんがりぼうし (喫茶店 / 西広島、広電西広島(己斐)、福島町)
★★★☆☆ 3.0