2009-01-19

中広 「二代目めぐみや」

ちょくちょく自転車で通る通りなのだが、今日はいつも走るのとは反対側の歩道を走ってみたら、今までは目に入っていなかった、新しい飲食店をいくつも発見し、驚きだった。
ちょっと知ったような気になっていても、まだまだ知らないことって、あるんだよね。

この場所は以前「天下一品 中広店」というラーメン店があったらしいのだが、その跡地に昨年11月にできたという、新しい店。
本当は別の店を目指していたのだが、そちらが定休日だったので、急遽目標を変更したというわけだ。

入り口を入ると「食券を買ってください」とのこと、食券を買おうと思うが、メニューがどこにあるのか分からない。
よくよく探すと、入り口の脇の店内側という、入ってきた客からはいちばん見えにくい場所にあった。
本来メニューがあっても良さそうな場所には、

「『めぐみや』の歴史」という、大きな看板が掲げられている。
その歴史というのが、要は、
「自分の曾おばあさんが戦前、大阪で『めぐみや』という食堂をやっていて、ラーメンも出していたのだけれど、戦争で廃業、自分はそのあとを継ぎ、60年ぶりに二代目として、ここに店を出した」
ということなのだ。
60年間中断していたわけだから、歴史もひったくれもないわけだが、それをわざわざ「歴史」として仰々しく語り、それを「いかにも」な看板に仕立て上げ、店の真ん中に飾り、なのに一方、客には不便を強いる、ということが、この店を象徴している。

食券を買ったら、それで終わりではない。
それを窓口まで持っていき、そこで自分で水をくみ、それを席に持っていかなければいけない。
まあ「セルフ」ということなのだが、ところがその時、客は僕一人、それにたいして店員は4人もいて、僕が食券を持っていき、自分で水をくみ、というのを、ぼんやり突っ立って眺めているわけだ。

客席には至る所に張り紙があり、

客にこと細かく指示を出す。
その上には、

店主の曾おばあさんの写真。

ここの店主、たぶんまだ30代じゃなかろうか、という若い人のようなのだが、自分に自信がないのだろう。
自分を実体以上に大きく見せ、また一方客をがんじがらめに縛り、ということでないと、やっていけないのだ。
僕が店に入ったとき、4人いた店員のうち、一人は店主だったと思うのだが、僕が食券を買っているうちにどこかにいなくなってしまい、接客は他の店員にやらせていた。
新しく店を立ち上げようとするのなら、客を一人でもつかもうと必死になってしかるべきところだと思うのだが、それができないのだ。
またその3人の店員が全員、高齢者、たぶん60代から70代、会社を一旦定年退職しました、という感じの人たちなのだが、これも、自分が「孝行息子」みたいな風に見られたいのか、または自分と同じような年代の人たちとは付き合えないのか、そのどちらか、あるいは両方、なのではないかと思う。

注文したのは「ぎょうざ定食」890円、

「野菜ラーメン」に、

ぎょうざ、

ライス。
もうここまで書いて疲れてしまって、あは、読んでるほうも疲れたかも知れないが、料理については書く気力が残っていないのだが、あまりうまくはなかった。

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