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2008-09-27

宮島口 あなごめし 「うえの」

 

あなごめしの「うえの」は創業100年の老舗。広島湾はあなごの産地で、あなごめしは宮島の名物なのだが、広島の知人は、宮島には渡ってしまわず、手前の宮島口のほうがおいしい、中でもこのうえのが一番だ、と教えてくれた。明治30年に宮島口の駅ができたとき、この店の初代が白飯ではなく、あなごのあらで炊きこんだ醤油味のご飯に焼いたあなごをのせ、駅弁として売り出したのが、あなごめしの起源だそうだ。

待ち時間は1時間。それはそうだろう、秋の気持ちよく晴れた土曜日、午前11時半。しかしずっと並び続けなくても、名前を言って番号札をもらうと、順番がきたら呼んでくれる。となりは待合室、奥にはサロンもあり、優雅に順番待ちができる。

 

あなごめし普通、1,470円。ご飯の上にはびっしりあなごが敷きつめられている。量も十分あり、この値段は安いと思う。

味は、全体にうす味なのが意外。関東の、甘辛いたれをたっぷり塗った、うな丼を想像していたからだが、考えてみたらここは西日本、うす味なのだ。さらにあなごめしは、冷えてから食べる弁当に焦点をあわせて味を調整しているため、温かいうちに食べると、なおさらうす味に感じるのだそうだ。これは次回は、弁当にも挑戦しなければいけない。

香ばしく焼いたあなごは、関東のように蒸したりしないから、ぷりっとした歯ごたえがあり、かつ十分やわらかい。淡い醤油味のご飯ももっちりしていて、あなごによく合う。まあ風情のある、上品な食べ物だ。丼にはしょうがが添えられ、香の物も三種類、味噌汁も大変おいしかった。

しかしこうして、西日本がうす味だということを考えてみると、あの広島風お好み焼きの、めちゃ甘酸っぱい、どろっとしたソースの味が不思議になる。あれは関東の人間からみても、濃すぎると思うくらいだからだ。でももしかしたら、あのソースの味、逆にうす味文化だったからこそ、強烈なインパクトがあったのかもしれないなと思う。

うえのホームページ
うえの (丼もの(その他) / 宮島口)
★★★★ 4.0

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