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2012-05-31

酒の飲み方。
「イサキの塩焼き」


酒も、若いころは、ガブガブと飲んでいました。

まだ自分がどのくらい飲めるのかわからないから、つい飲み過ぎることになる。

それでも飲み始めは、「注意しよう」とも思うけれど、飲むにつれ、その注意力自体がなくなってしまいます。



また友達で、自分より飲めるのがいると、

「負けた・・・」

というかんじがする。

そうなると、負けず嫌いに火がついて、さらに飲んでしまうことになる。



しかしそのうち、体力も落ちてくる。

二日酔いで酒が残ると、翌日の仕事にも差し支えるようになる。



それで今では、僕も学んだ・・・。

酒席にすわった瞬間に、まだ一滴も飲んでなくても、酔っ払えるようになりました。



「食い物といっしょに酒を飲む」ことも、そのうちだんだん覚えてくる。

人類も、酒を初めて発見したころは、酒だけガブガブ飲んでいたのではないでしょうか。

それで何人もの人が死んだり、廃人になったりするうちに、害のない飲み方を、長い時間をかけ編み出してきた・・・。



「ロシア」はその点、すごかった。

年末年始の正月休みのとき、ウラジオストックでロシア人の家に泊めてもらったことがあります。



家に着いたら、まず食事。

ショットグラスにウォッカを注ぎ、乾杯したら、いっき飲み。



ロシアも正月休みだったから、料理は冷蔵庫にいれてある冷菜が中心。

あとはボルシチくらいを温める。



ところがこれが、いくら食べても、自分の皿からなくならない。

皿の料理をすこし食べると、家の人が両側から、倍くらいの量の料理を、テーブルからとり分けてくれる。



ウォッカの乾杯は、10分に1回。

食事のあいだに、ボトル半分くらいは飲んだけれど、同時にお腹も死ぬほどいっぱい。

だからそれほど、酔いがまわらない。

これはけっこう、体にいいのかも・・・。



ところが、それで終わりではありません。

「出かけよう」

といい、行くのは親戚や友だちの家。

ただでさえも観光地が少ないロシア、年末年始はお休みで、ほかに行く場所はありません。



家に行ったら、また食事。

ウォッカで乾杯。

もう飲めないし、食べられないけど、せっかくの好意を無にするのも悪い。



そうやって、満腹を1日に2度、3度と重ねる生活を数日つづけた挙句、帰国してみると・・・。



体重が5キロも増えていた・・・。

1日5食の習慣が、1週間は直らなかった・・・。

酒の量が、倍以上に増えていた・・・。



体にいいわけありません。



一番最近、酒をガブガブ飲んだのは、2月に名古屋へ行ったとき。

友達の家で宴会がありました。



久しぶりに会う仲間だから、うれしくてたまらない。

ついつい、酒が進んでしまう。



途中から、記憶は喪失。

朝起きても、まだヘベレケに酔っている。



でも翌日は京都に帰るだけだから、気持ちがいいのは得した気分。

酒が抜けはじめるとやってくる頭痛も、昼酒したら、一気に解消。



後悔のネタは、ありません・・・。



ダメだこりゃ。






もうこのところ、献立を考えるのは、魚屋のおばちゃんやお兄ちゃんにたよりっぱなし。

こちらが安いものしか買わないのを知っているから、その日安くてうまいものを教えてくれる。



もちろん魚屋へ行く前に、魚屋に置いてありそうなものを思い浮かべ、献立を考えては行くんです。

でもだいたい違うものになる。

魚の仕入れは、日によってばらつきがあるから、おいしいものは、毎日かわる。



ほんとは昨日は、冷蔵庫に青ねぎがたくさん入っているから、魚屋で蒸したイカでも買い、酢味噌で和えようかと思っていた。

そしたら魚屋のおばちゃん、

「イサキが脂が乗ってておいしいよ・・・」

250円。

それに決めました。



おばちゃんは、「塩焼きにしたらいい」と教えてくれた。

たしかに、うまい・・・。



脂が乗って、しかも淡白。

死にました。



イサキなど食べたことがないから、スーパーで見たとしても、買おうとは思いません。

おばちゃんのお陰です。






一昨日八百屋のおいちゃんに勧めてもらい、買って作った破竹とえんどう豆の煮物。

半分残してあったので、昨日はこれを、卵で閉じました。

卵で閉じるのは、豆腐屋のおばちゃんに聞いたやり方です。

しゃきっとした破竹に、ほっくりしたえんどう豆。

そこに卵が加わると、一層やさしい味になりました。






豆腐屋では、厚揚げ。

フライパンで油もひかずにさっと焼き、ショウガ醤油で食べる。

豆腐屋のお姉ちゃんに聞いたこのやり方、毎日でも食べたくなります。



外はサクッと、中はもっちり・・・。

たまりません。






これだけあれば、あとは冷蔵庫に入っている漬物で、十分でした。

でもせっかくだから、冷蔵庫の青ねぎを使ってしまいたい・・・。



それでスーパーへ行き、アサリのむき身を買った。

アサリのむき身は、中国産の解凍モノが、激安価格で売っています。



青ねぎをざく切りにし、サッとゆでる。

アサリのむき身と混ぜあわせ、白味噌に酢、みりんとカラシのカラシ酢味噌で食べるんですが・・・。



まずかった・・・。



アサリが水っぽく、歯応えも最悪。



アサリのパックをよく見てみたら・・・。



「加熱用」と書いてあった。






でも全体としては、おいしい晩酌。

酒も2合で、ほろ酔い気分。






昨日は朝は晴れてたけれど、あとはうす曇りの一日。




2012-05-30

生ゴミのニオイ。
「破竹とえんどう豆の炊いたん」


家で酒をたっぷりと飲み、いい気分で酔っ払ってはきたのだけれど、それでも飲みに出たくなってしまう。

晩酌のあとの外飲みが、もう習慣になってしまって仕方ありません。



そこでついでに、燃えるゴミをもって、外へ出る。

前日食べたイワシの頭やらワタやらの生ゴミが、このところの陽気で強烈なニオイを放っていたのですが、もう日付が替っているから、ゴミ出ししても問題ありません。



いつも行くバーは定休日。

念のためほかの店をいくつか偵察してみると、やはりこの深夜、カウンターは常連のお客さんで盛り上がっている様子。



話に入る気はしないから、結局いつもの鉄板焼屋。

角ハイボールに、枝豆250円。



店番するのは、お兄ちゃん1人。

「また家で飲んできたんすか?」

お兄ちゃんはいつも、ひとことだけ話しかけてくれる。

あとは僕も、何もいわずにだまって飲む。



お客はほかに1組だけの、ガランとした店内。

お兄ちゃんも奥で、お客さんと話している。



そのお客さんというのが・・・。



中国人の女の子2人連れ。



たぶん20代の前半、流暢な日本語を話すけど、アクセントがちょっとおかしい。

iPhoneをいじったり、店のBGMにあわせて体をゆすったり、なんとも可愛らしい。

若い女の子は、どこの国でも可愛いものだけど、中国人や韓国人は日本人とくらべて、感情を素直に表現するところがいい。



お兄ちゃんは、「店長」と呼ばれて楽しそう。

そりゃこんなおっさんと話すより、若い女の子と話すほうがいいに決まってる。

奥へ行ったきり、こっちへ戻ってくる気配もない。



後ろ髪を引かれつつ、飲み終わって、店を出る。

「キム君」のバーを覗くと、こちらも盛り上がっているようだから、寄らずにそのまま帰宅する。



マンションのエレベーターに乗ると、香水の匂いがする。

エレベーターに残る女性の匂いは、一人暮らしのおっさんにとっては悩ましい。



とよく嗅いでみると・・・。



それは男性化粧品のニオイだった。



家に着く。

鍵をさし込み、ドアを開けると・・・。



まだ生ゴミのニオイがした。






八百屋に行ったら、「破竹」に目がとまりました。

タケノコは、京都産のを1回買って、若竹煮だの、タケノコご飯だのにしましたが、あとは見ないようにしてました。



まずは高いし、量が多いから食べきれないし。

でもこの破竹、値段も300円と手頃だし、大きさも小ぶり。

しかも「最終入荷」などと書かれていると、そそられる・・・。



タケノコにも色々種類があり、早い時期にでる孟宗竹などは、ちょうどそのころ出始めのワカメと炊いて、若竹煮にする。

でも最後にでるこの破竹は、やはりちょうど今が出盛りの、えんどう豆と炊くのだとか。

えんどう豆も、「もう終わり」だというから、やはりこれは、食べておかなければいけないでしょう。

それで破竹と、260円のえんどう豆、いつもは100円のほうれん草しか買わない僕は、ちょっとした清水の舞台でも飛び降りるつもりで買いました。



破竹はアクがないから、米ぬかで1時間煮るなどする必要がない。

皮をむき、輪切りにして、そのまま15分ほど水煮する。

えんどう豆もさやから出して、さっと塩ゆでしておく。



昆布と削りぶしのだしに、酒とみりん、うすくち醤油と塩で淡めに味付け、まずは破竹を、15分ほどコトコト炊く。

つづいてえんどう豆を5分ほど炊いたら、そのまましばらく置いておく・・・。



まさにやさしい、春の味。



歯応えのあるタケノコと、やわらかなえんどう豆。

しっかりしみた、だしの味・・・。



もったいないから全部食べずに、明日の分も取っときました。






魚屋では、スルメイカ。

市場から入荷したばかりの新鮮なイカは、お造りでも食べられます。

胴はショウガ醤油でさっと焼き、ゲソは塩辛にすることにした。



イカの中身を胴からはずし、ワタ袋に切れ目をいれて、中身をしぼり出す。

塩を小さじに3分の1ほど。

ここで味見をしてみたら・・・。



塩をいれすぎた・・・。



気をとりなおし、ぶつ切りにしたゲソをワタに漬け込み、冷蔵庫で2~3時間。

食べるまえに、ほんのすこしの酒とみりん、レモン汁かポン酢を1たらし。

いざ食べてみたところ・・・。

うまかった・・・。



塩加減は辛すぎるくらいで、あとでちょうどよくなるもののよう。

勉強になりました。



イカの胴は、軟骨をぬきとり輪切りにし、酒と醤油、おろしショウガのタレに20~30分漬けておく。

フライパンに油をひいて、強火で徹底的に熱したら、イカをタレごといれ混ぜる。

時間は、ものの20秒。

イカが赤くなったら火を止める。



スルメイカのショウガ焼き。






あとは冷奴。



キュウリのひね漬け。






いつもより1品多かったから、お腹はいっぱい。

酒も2合で飲み終わりました。

この日はなんと、飲みに行く気がおきずに、お茶を飲んだら、そのままベッドへ。



ということは、このところ、あれほど飲みに行きたくなっていたのは・・・。



ただお腹が空いていただけですか?






昨日は春の嵐が吹き荒れましたが・・・。

今朝はふたたびいい天気。



2012-05-29

淡い期待。
「天然鯛の塩焼き」


「バー」というのはどうしても、お酒を飲みながら「会話する」ための場所になります。

でも僕の場合どうしても、しゃべりすぎたり、しゃべり足りなかったり、うまくいかないことも多い。



ところが最近通いはじめた鉄板焼屋。

鉄板焼屋は、「食べる」ことが目的だから、「しゃべる」ことには期待しない。

そうなると、気がラクなこともあることがわかってきました。



昨日も家で晩酌をおえた12時過ぎ、あと1杯、外で飲みたい気持ちになってしまう。

べつに話したいわけではない。

ただ人のいるところで酒が飲みたい・・・。



そういうとき、鉄板焼屋はうってつけ。

入口近くの、鉄板前のカウンター。

角ハイボール180円に、280円の冷奴をたのみ、鉄板を焼くお兄ちゃんや、お客さんを眺めている。



べつに、しゃべらなくてもいい。

お兄ちゃんも、2こと3ことは話しかけてくるけれど、あとはだまって鉄板を焼いている。



カウンターにはほかにお客さんもいるけれど、やはり2こと3こと、ことばを交すだけ。

だまって酒を飲み、つまみを食べる。

「食べる」ことが目的だから、つまみをたのめば、居場所がある・・・。



ところがその鉄板焼屋、1つだけ欠点があるんです。

「店員のお姉ちゃんが、かわいい・・・」



これまで3回行き、そのたびにちがうお姉ちゃんがいるんですが、そのどの子も、若くて美人。

しかも昨日は、以前べつの店で会い、話したことがある子だった。



そうなるとこちらも、やはり色々考えてしまう。

「なんて話しかけようか・・・」



昨日は、

「前にお会いしましたね」

といったら、

「そうですね・・・」

とのこたえだった。



また行ったら、その子はいるのかな・・・。

今度会ったら、もうすこし色々話せるのかな・・・。



って期待しても、ダメですから。






天然鯛が安い。

天然鯛といえば、養殖モノの2~3倍の値段がするのが相場だけれど、こないだもスーパーで、カブトが100円。

養殖モノより安い。

今季は桜鯛が豊漁なのだそうです。



昨日も魚屋で、天然鯛の切り身が180円。

ほんとは別のものを食べようかと思っていたけれど、桜鯛ももう終わりだし、これは買わないわけにはいきません。



鯛の切り身は、やはり塩焼き。

何もせず、ただ塩をふって焼くだけで、最高にうまいけど・・・。



ちょっと網にくっついてしまった。

あと焼き加減も、微妙に足りなかったかも・・・。



でもおいしいです。



あとは八百屋で、万願寺唐辛子。

万願寺唐辛子はまだ出始めで、旬になるのはこれからだけど、あの果物のように甘い味は、時々食べたくなる。



フライパンにサラダ油をすこしひき、1つまみのじゃこを中火で炒める。

香りが立ってきたら、ヘタを落とし、半分に割り、タネを取った万願寺唐辛子をすこし炒める。

ヒタヒタ加減の水をいれ、酒とみりん、うすくち醤油で淡めに味付け。



それから煮ること20~30分。

はじめはフタをし、コトコト炊いて、最後はフタをはずして火をつよめる。

汁をちょっと残すくらいに煮詰めてしまう・・・。



のだけれど、昨日は酒をいれるのを忘れました。

でもおいしいです。



豆腐屋で厚揚げ。

厚揚げをサッと焼いて食べるのは、一度やったらやめられません。

青ねぎにショウガ醤油。



上賀茂のおばちゃんの、キュウリのひね漬け。

切ったら水にさらしてよくしぼり、ショウガ醤油。





あまりに肴が黄金すぎて、酒は3合。

ちょっと飲み過ぎ。

しかもこれから、さらに飲みに出てしまうのですから、この酔っ払い、何を考えているのでしょう。






昨日もいい天気・・・。






2012-05-28

ジェネレーションギャップ。
「鶏のつくね」


飲み屋には、ほんとに色んな人が来て、おなじ店でも、お客さんはいつもおなじじゃありません。

僕がよく行くバー「Kaju」は、マスターが僕とおない年なので、お客さんは僕より年が上の人も、下の人も来て、僕にとっては居心地がいいことになりますが、それでもたまにはかたよることがある。



先日行くと、お客さんは全員年下。

しかも全員、たぶん30代くらいの同年代。

Kajuは狭い店内で、L字型のカウンターを7~8人が囲むようになっているから、会話がはじまると、お客さんの全員が参加することになる。



ところがこれが、話が合わない。

お客さんの1人が森高千里のDVDを持ってきて、それを店のスクリーンで流しはじめた。

お客さんはみな、男性も女性も、森高千里に関心があり、とくに男性のうち2人は、かなりの思い入れがある様子。

20年ほど前のライブ映像を見ながら、森高トークがはじまった。



「あ、このライブ、『非実力派宣言』のころのやつですね・・・」

「この『ストレスが地球をダメにする』って歌詞は、この時代としては、すごいよな・・・」

熱のこもった語りが店内を飛び交っていきますが、もちろん僕は、蚊帳の外・・・。



森高千里のファンの人には悪いけど、ライブ映像を見ていても、あの人形っぽい見た目は、まったく魅力を感じない。

森高千里が活躍したのは、僕がもう成人になってからだから、自分も友達も、アイドルとして意識したことはなく、とくべつ思い出もない。

これが「ジェネレーションギャップ」というものなのでしょう。



ところが僕とおない年のマスターは、自分だって森高千里のことなど知らないはずなのに、巧みに話を合わせている。

バーのマスターなのだから当然です。

僕は1人で話に入れず、それ以上いても入れる見込みもなかったので、焼酎を1杯飲んだら店を出ました。



その晩は、1杯だけ飲むつもりで家を出たので、そのまま帰ればいいところ、話に入れなかったものだから、もう1軒行きたくなってしまう。

そこで帰り道の方向にある、別のバーへ行きました。

そこはKajuとはちがい、カウンターがまっすぐ長めで、お客さんもバラバラで飲み、1つの話題で盛り上がることはありません。



若いマスターの「キム君」は、お酒をおごると、

「ありがとうございあ~す」

とうれしそうに礼をいう。

時々は僕の前にも付いてくれるので、

「この店は生バンドとか入れたらいいんじゃないかと思うよ・・・」

などと先輩風を吹かせます。



しかしキム君が前からいなくなると、すぐ手持ち無沙汰な感じがしてしまう・・・。

それでやはり、こちらでも、1杯飲んで店を出ます。



なんとなく寂しい気持ちで家路につきましたが・・・。



だいたい1杯だけ飲むつもりで家を出ているんです。

それで十分なんですから。

延々と語るのは、バーじゃないところでやってください。






昨日は一昨日のイワシが3尾、まだ冷蔵庫に余っていたから、それを梅煮にすることにしました。

でもそれだけだと、タンパク系がどうも足りない気がする・・・。



豆腐は一昨日、さんざん食べたから、そうなると、やはり肉類。

ちょっと一品付け加える、軽いおかずをと考えて、頭に浮かんだのは「つくね」。

焼き鳥屋で1~2本、串に刺さったのがお膳に並ぶのはいいものです。



スーパーで鶏ひき肉、1パック200グラム。

それに冷蔵庫に残っていた新ごぼう、30センチくらいの1本。

玉ねぎ4分の1、全卵1個、パン粉1つかみ、塩少々、おろしショウガ少々・・・。



これをよくこねて、平たい形にまとめ、表裏を中火で焼く。

さらに弱火で5分ほど、フライパンのフタをして火を通す。

醤油とみりん、各大さじ2、酒と砂糖各大さじ1のタレをそそぎ、煮詰めてからめ付けたら出来あがりなのですが・・・。



異常に大量になってしまいました。

これ1個でよかったんだけど・・・。

タネを半分、冷凍しておけばよかったんですが、作ってるときには考え付きませんでした。



でも味は抜群。

鶏肉とごぼうの取り合わせは、最高です。

長ねぎと片栗粉じゃなく、玉ねぎとパン粉を入れたのも、よかった気がします。






イワシ梅煮は、サッと煮付けるのもいいですが、コトコト炊くのもまたおいしい。



イワシは頭を落としてハラワタをかき出し、よく洗い、筒切りにする。

梅干し1~3個の種をとり出し、包丁でよくたたく。

鍋に酒をたっぷりと水を加え、イワシがかぶるくらいの量にして、たたいた梅干しと、醤油とみりんそれぞれカップ4分の1、砂糖大さじ1、おろしショウガ少々を入れ、火にかけ沸騰させて味をみる。

イワシを入れ、アクを取り、落としブタをして弱火で30分くらい煮る。



火を止めたら、そのまましばらくイワシを煮汁につけておくようにすると、甘酸っぱい梅干しの味がよくしみます。






あとは冷やしトマト。




キュウリのひね漬け。




これらを肴に、酒を2合飲みました。

肴はけっこうな量でしたが、すべてぺろりと平らげました。






昨日も1日いい天気・・・。

でもさすがに昨日は、1日仕事をしてました。





2012-05-27

嵐山で昼酒。
「森嘉の湯豆腐」


天気がいいので、嵐山で昼酒することにしました。

ほんとはやらなきゃいけない仕事もあるんですが、こう天気がいいと、仕方ありません。



四条大宮から嵐山電車で、ゴトゴト20分。

京都は街が小さいから、街の中心部からでも、あっという間に田園地帯にたどり着く。



嵐山は、山あり、川あり、様々な名所もあり。

散策するにはうってつけの場所ですが、僕の歩くコースは、いつもおなじです。



嵐電嵐山駅をでて左へいき、渡月橋をわたらずに、桂川沿いを右へゆく。

やがて見えてくる、川に突きでた掘っ立て小屋。

ここが目指すところです。



掘っ立て小屋はちょっとしたお茶屋で、川に面したテーブルに座れるようになっている。

川面や山の新緑を眺めながら、おでんをつつき、酒を飲む。

気分は最高。



酒を飲んだら、そのまま川沿いをまっすぐ進む。

やがて現れる石段を上り、小高い丘を登っていくと、亀山公園展望台。

絶景です。



亀山を下り・・・。

竹林を抜ける。



野宮神社を通り、線路をわたって、その先にある色々の名所に、行ったり、行かなかったり。

昨日は「常寂光寺」に入ってみました。



常寂光寺は、もみじで有名。

この緑の葉っぱが、全部もみじですから、やっぱり秋に来なくちゃいけません。



境内は山の斜面になっていて、本堂や庭園、多宝塔などを見ながら、石段を上がっていく。

一番上まで登ったところで、振り返ってみると・・・。

京都市街が一望できるようになっている。



石段を下り、常寂光寺をでて、二尊院の角を右に折れ、清涼寺へ向かいます。

清涼寺門前にある「嵯峨豆腐 森嘉」で豆腐を買って、いつものコースは無事終了。



しかし・・・。

電車に乗って家に帰ると、もちろん仕事は残ったまま・・・。

ほろ酔い加減で仕事をしたら、頭が痛くなりました。






森嘉で買った豆腐で、晩飯は湯豆腐。

大きめに切った豆腐を昆布といっしょにたっぷりの水に入れ、中火にかける。

煮立つ前に火を弱め、豆腐の中が完全に熱くならないうちに食べ始める。



タレは醤油にかつお節と青ねぎ、それを湯豆腐の昆布だしで割る。

森嘉は京都ではじめて、京都木綿豆腐の標準形「ソフト木綿」をつくったと、近所の豆腐屋のお兄ちゃんに聞きました。

檀一雄も絶賛するこの豆腐、やわらかく、一切の雑味がありません。



ただ森嘉の豆腐は大きくて、ふつうの豆腐の2丁分ほどあるんです。

翌日にまわして味を落としてしまうのも何だからと、全部鍋に入れてしまう・・・。

これを1人で食べると、最後はさすがに飽きてきます。






あと食べたのは、イワシの塩焼き。

イワシは、ただ塩焼きするのも、僕は好きです。



ほうれん草のゴマ和え。

すりゴマと、醤油、みりん、それに砂糖で和える。



キュウリのひね漬け。

水にさらしてよくしぼり、ショウガ醤油で。




2012-05-26

酒飲み人生のきっかけ。
「えんどう豆の卵とじ」


僕が酒の飲み方を教わったのは、フリースクール時代の学長です。

昭和1桁生まれ、僕の親と同世代。

酒を飲むのが仕事のような人でしたけれど、それなりにきちんと事業をやり、一時はずいぶん儲かってもいたようです。

40代のころには、毎晩銀座を7~8軒、ハシゴしていたとか。



銀座で飲み歩いていたころは、店でサントリー・オールドを1本くらい空け、それからさらに、家に帰ってもう1本空けるということを、毎日やっていたそうです。

それで肝臓を壊すこともなく、今はもう80過ぎで、それでも癌を1回やったくらいで元気でいますから、よっぽど体が強いんでしょう。



僕はその学長がやっていた英会話のサークルに、子供のころから参加していて、学長の顔を見たことだけはありました。

ところが僕が大学生のころ、渋谷は松濤にあった学長の個人事務所に、仲間の1人が遊びに行ったら、「すごく楽しかった」と話してくれた。

何が楽しかったのか、よく確かめもしませんでしたが、僕も行ってみることにしたんです。



事務所はマンションの1室で、ドアを開けるとつながった3部屋が見渡せるようになっている。

奥の和室で、ちゃぶ台の脇に、学長がゴロンと片肘を付いて横になっている。

まん中の部屋には事務机が置かれていて、やはり仲間の1人だった女性がなにやら仕事をしている。

僕は一番手前のキッチンにあるダイニングテーブルの、さらに一番手前の端にすわり、そのまましばらく、手持ちぶたさな時間を過ごしました。



そうこうしているうちに、知り合いの女性は

「お先に失礼します~、ごゆっくり~」

と言いながら帰って行き、僕は学長と2人きりになって残された。

やがて学長も、

「帰るぞ」

と言って靴を履き始めるから、僕も後をついてマンションを出る。



渋谷駅の方へ、道をまっすぐ歩いて行き、東急本店前の横断歩道をわたる。

わたったら左へ行けば、東急本店通りから渋谷駅ということになるところ、学長は右へ行く。

「どこへ行くんですか」

ときくと、

「オレは、行きたいところへ行くんや・・・」

お調子者の僕、

「それじゃ、僕も付いていっちゃおう~っと」

と、学長の後を付いていった。

その瞬間が、僕の酒飲み人生の始まりでした。



横断歩道を右へ行くと、そちらにあるのはラブホテル街。

ラブホテルのあいだを抜け、坂道を上がったところにある1軒の焼き鳥屋に、学長は入っていく。

大将と将棋の話などをしながら、焼き鳥をつまみ、焼酎を飲む。

やや時間が過ぎたかと思ったら、焼き鳥屋を後にして、隣にあったスナックへ。



「社長~、いらっしゃい~」

などと言われながら、水割りを1~2杯。

30分ほどもしたら席を立ち、さらにその隣にあるスナックへ。

そこでも水割りを1杯飲んだら店を出て、それからパチンコ。

玉を買ってもらい、僕もすこし打ってみる。

そのあとまだもう1軒行き、タクシーで帰宅。

そのまま僕は、学長の家に宿泊・・・。



「大人のはしご酒」を、20歳そこそこの僕は初めて体験、味をしめ、それから金魚の糞のように、学長の後をついて飲み歩くようになりました。

酒を毎日飲むようになったのは、それ以来のことで、酒は今でも、「時代遅れ」と思いつつも、僕の生活の中心であり続けているんです。






昨日も、三条会商店街の個人商店で、晩飯の買い出しをしました。

何を食べるか決まっていなかったんですが、魚屋、八百屋、豆腐屋をまわり、その日に出ているものを見ながらお店の人と相談すれば、すぐに決まってしまいます。



まずは魚屋。

活きのいいスルメイカ160円と、ハマチの切り身150円とで迷ったんですが、ハマチにすることに。

ハマチは塩焼きでもいいのか聞いたら、お店の人ではなく、お客さんのおばさんが、

「ハマチは塩焼きでなく、照り焼きのほうがうまい」

と教えてくれた。



ハマチを中火にかけたフライパンでこんがり焼き、醤油、酒、みりん各大さじ1、砂糖小さじ1のたれを入れ、こってりと煮詰めて絡めつける。

やはり脂ののったハマチに、こってりとした醤油味は、よく合います。



商店街を歩いて行くと、魚屋の次にあるのは豆腐屋ですが、豆腐をどうやって食べるかは、まず野菜をどうやって食べるか、決まってからのほうが考えやすい。

そこで豆腐屋に「あとで来ます」と言い残し、先に八百屋に向かいます。



八百屋で勧められたのは、今まさに出盛りのえんどう豆。

どうやって料理したらいいのか聞いたら、「卵とじ」がいいとのこと。

八百屋のお兄ちゃんが教えてくれたのは、だしを使うやり方ですが、昨日はじゃこを使いました。



えんどう豆はさやからとり出し、さっと塩茹でしてザルに上げておく。

じゃこを弱火で乾煎りし、香りが立ってきたら水をそそぎ、酒とみりん、うすくち醤油で味付けする。

えんどう豆を5分くらい煮て、水溶き片栗粉でとろみをつけ、溶きほぐした卵でとじる。



やわらかいえんどう豆に、ふわふわの卵、それにとろみの付いただしの味は、たまりません。

じゃこのだしも、えんどう豆と卵には、よく合うと思います。




魚は焼いて、野菜は煮ることにしたから、やはり豆腐は冷奴。




それに農家のおばさんから買ったキュウリのひね漬けで、献立は完璧です。







酒は日本酒。

昨日も2合飲みました。



2012-05-25

昨日の失敗。
「鉄板焼き」


飲みに行くのはクセになるところがあるみたいで、以前は家で晩酌すれば、外に飲みに出るのは月に1度で十分満足だったのに、この頃は2日と空けずに飲みに行きたくなってしまいます。

昨日まず行ったのは、近所にあるけどまだ行ったことがなかった、すこしおしゃれなバー。

34歳のマスターは、僕が1人で入ったので、先に入っていたお客さんより優先して、僕の芋焼酎水割りを作ってくれます。

1杯おごって話を聞くと、以前はバーの従業員として働いていたけれど、今はおなじ場所で独立し、自分の店としてやっているとのこと。



僕は飲むと、演説するクセがあるんです。

延々と語り続けて、まわりがドン引きしてしまう。

特に相手が、気持ちのいい青年だと危ない・・・。

でもこの時は、顔を出しそうになる「くつろぎモード」を、「初めての店なんだから」となんとか押しとどめ、1杯飲んで、ちょっと語っただけで店を出ます。



それから続いて、一昨々日に行った鉄板焼屋。

角ハイボールにキムチを頼んでみましたが、なんと420円ポッキリの激安価格。

期待していた美人のお姉ちゃんはおらず、お兄ちゃんも一昨々日とは別の人で、昨日は僕と同世代のオーナーがいました。

鉄板の脇にすわって、オーナーと2こと3こと会話をかわし、店を出ます。



さらに角を曲がったところにある、やはり若いマスターがやっている、おしゃれなバー。

若い、カメラマンらしきお客さんとマスターが話しているのを、カウンターの端にすわって聞いていましたが、とうとう我慢ができなくなり、ちょっと割り込み。

しかしおっさんの話は、若い2人にはピント外れだったよう。

会話はまったく噛み合わず、早々に店を出ます。



そして最後に、こないだはドアが開かなかった、いつものバー。

先客が2人いたので、僕もしゃべり過ぎないよう気を付けます。

そのうちお客さんも引き揚げて、残ったのは僕1人。

もう誰にも迷惑をかけないだろうと、マスターを相手にしゃべり出したら、止まりません。



「人生」について、延々1時間は語りつづけたあと、ふと時計を見てみたら・・・。

なんと閉店時間を、とうに1時間も過ぎていた・・・。

マスターは、もう店を閉めたいのを我慢して、文句も言わずに、僕のクサい話を聞いてくれていたのでした。



自分としては、まわりに気を遣い、空気を読んでるつもりだったんですが、頭かくして尻かくさず、まったく読めていません。

マスターにお詫びをして、急いで店を出ましたが、朝起きてもまだ、申し訳ない気持ちがする。

しかしだからといって、酒をやめることにはならないのですから、まったく仕方ありません。






晩酌は、鉄板焼き。

「鉄板」といっても、ホットプレートはありませんから、いつものフライパンを使います。

初めは焼肉にしようかと思ってたんですが、スーパーで色々見ているうちに、肉と野菜以外にも、色々入れることにしました。



タレはポン酢に大根おろし、一味唐辛子であっさりと。

酒はもちろん、ビールです。

材料を色々一度に入れてしまうのではなく、冷蔵庫から1品出してきては、それを焼き、食べ終わったら次を焼き、という形にしました。



トップバッターは、厚揚げ。

フライパンには、油も何もひかず、厚揚げも油抜きしたりもせず、そのまま焼く。

これは一昨日も、食べたばかりなんですが、外はサクッと、中はプリプリ、たまらないうまさです。



お次はイカゲソ。

塩だけふって焼く。

なかなか順調な感じです。



そしてやおら主役の黒毛和牛。

牛脂をひいて、塩コショウだけして、強火でさっと焼く。

今回はニンニクを使いませんでしたが、ポン酢で食べれば問題ありません。



4番バッターは豚ばら肉。

ブロックを買ってきて、7~8ミリ厚さに切り、塩コショウだけして焼く。



このあたりで、サラダが登場。

ドレッシングは、サラダ油にレモン汁、醤油と塩コショウ。

けっこう大量でしたが、軽く食べちゃいます。



肉からしみ出た、たっぷり旨みをふくんだ汁で、まずチンゲン菜。

肉汁に塩1つまみをふり込んでおいて焼きます。



それからエリンギ。

このエリンギが、残った肉汁はすべて吸い込んでくれました。






シメに焼きそばをやるつもりにしてたんですが、味付けに迷った。

材料を少しずつ残しておいて、それを入れようかとも思ってましたが、忘れてすべて食べきってしまい、何も残っていない・・・。

肉汁も、エリンギが吸い込んでしまって、もうありません。



そこで、牛脂だけひいて、「素焼きそば」にしてみました。

何も入れずに、ただ炒めます。

取り皿に唯一残っている、ポン酢をつけて食べる。



これは、意外なおいしさ。

コクのある牛脂の味に、さっぱりとしたポン酢がとても合います。

これですべてを、きれいさっぱり食べ切りました。